仮想通貨の確定申告が必要な人と、仮想通貨取引の始め方(個人編)

私もプライベートでお会いしたことがありますが、一昨年頃から仮想通貨で数億円を稼ぐ、億り人と呼ばれる方が出てきました。

その一方で、コインチェック事件に続き昨年は色々な出来事があったため、仮想通貨投資で大きく損失を出した方は多いでしょう。おかげさまで、仮想通貨界隈は昨年・一昨年と比べると盛り上がりに欠けています。しかしながら最近は少し盛り返しており、ビットコイン(Bitcoin)も現在1ビットコイン当たり100万円超と、底値であった37万円の約3倍の値段で取引されています。

今回は仮想通貨取引の流れについてのおさらいと、確定申告の必要性についてご紹介します。

※仮想通貨の所得計算については別の記事でご紹介します。また、仮想通貨投資はリスクを伴いますので、投資判断は自己責任でお願い致します。

仮想通貨取引の流れ

①仮想通貨口座の開設

実際に取引をされている方にとっては当然のことですが、証券口座と同様に、仮想通貨投資用の口座(以下「仮想通貨口座」と称します)というものが存在します。Coincheck(コインチェック)やbitflyer(ビットフライヤー)、Binance(バイナンス)などの仮想通貨交換業者が代表的ですが、まずはこれらのWeb上で仮想通貨口座の開設を行う必要があります。

②仮想通貨口座への振り込み

①で開設したばかりの仮想通貨口座には、当然ながらお金が1円も入っていません。自分の銀行預金口座を開設したとき、当たり前ですが最初はお金が入っていませんよね、それと同様です。従って、UFJ銀行やみずほ銀行等の銀行預金口座から、上記仮想通貨口座に、運用するための資金を振り込む必要があります。

③仮想通貨の購入、売却

コインチェック等のWebページ上で仮想通貨の取引を行えます。従って、仮想通貨口座に預けたお金を元手に、これらのWebページからビットコインやイーサリアム等の仮想通貨の購入を行います。売却も同様にWebページ上で行うことができます。このように、仮想通貨取引の流れ自体は証券取引と同様で、非常に簡単ですね。

※証券取引についてはまた別の記事でご紹介します。

仮想通貨の所得計算

仮想通貨の所得計算は大変

上述の通り、仮想通貨の取引自体はとても簡単です。しかしながら、大変なのは仮想通貨の所得計算(利益計算)です。所得税はもうけた利益にかかる税金ですが、その所得税の確定申告のために、もうけた利益の計算が必要になり、非常に手間がかかります。

株や社債であれば、”特定口座”という証券会社が所得計算(利益計算)を行ってくれる証券口座があります。しかしながら、仮想通貨は今のところそのような口座がありません。従って、ご自身で所得計算を行う必要があります。なお、税理士に所得計算を依頼するとしても、仮想通貨の取得日時、売却日時、場合によっては取得時のレート、売却時のレートまで、所得計算を行うための基礎情報については投資家の皆さんの協力が必要になり、やはり手間はかかります。

仮想通貨の所得区分

仮想通貨から生じた所得は、原則として”雑所得”というものに区分されます。この雑所得というのは、所得税の計算において不遇な扱いを受ける代表格です。

仮想通貨投資によって利益が生じていた場合に所得税が発生するのはもちろんですが、赤字が生じた場合は、赤字部分を給料などのもうけと相殺することができず(所得税の支払いを減額できない)、赤字の場合はただ泣き寝入りするだけになるという、税務上不遇な扱いを受けます。

所得税/住民税確定申告書の提出は忘れずに

所得税の確定申告を行った場合は住民税の確定申告を行ったものとみなす規定(地方税法45条の3)があるため、所得税の確定申告を行った場合は住民税の確定申告書を提出する必要がありません。

なお、サラリーマンで、給与と退職金以外の所得が20万円以下の場合、所得税の確定申告が不要とされていることをご存じでしょうか(所得税法121条)。しかしながらこの規定、住民税については適用されません。所得税確定申告書の提出を行わなかった場合は原則通り住民税の確定申告書の提出が必要とされています。つまり、サラリーマンが仮想通貨投資でもうけた利益が20万円未満であったとしても住民税の確定申告は必要とされていますのでご注意ください。

来年3月15日の確定申告期限までまだまだ期間がありますが、余裕があるうちに仮想通貨の所得計算の準備を行っておくことをお勧めします。

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起業家必見!顧問税理士の選び方ガイド

仮想通貨取引は歴史が浅いため、自らの取引経験はもちろん、仮想通貨の所得税確定申告経験がある税理士でさえ数少ないのが現状です。仮想通貨の所得税計算を依頼する際は、経験がある税理士かどうか、確認してみるのも良いでしょう。

大変な仮想通貨の所得税確定申告(個人編)

仮想通貨の取引自体は単純ですが、国税庁の対応が後手に回っていることもあり、仮想通貨の所得税確定申告は非常に大変です。時間に余裕があるときに確定申告の準備を進めていきましょう。

注意事項
※1 本記事は2019年6月現在の法令等に基づき記載しております。
※2 本記事は一般的なケースに基づき記載しております。実際の申告等にあたっては顧問税理士等へご相談ください。
※3 本記事に記載された内容に従って行動された結果生じた損失については弊社では一切の責任を負いかねます。

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投稿者プロフィール

ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
業界最大手のデロイトトーマツ税理士法人を経て、ブラッシュメーカー会計事務所を共同で創業。 売上高数千億円規模の外資系企業の申告や、個人資産百億円規模の方の税務相談経験など、幅広い業務提供の経験を有する。
現在は代表の河野と共に、主にベンチャー企業・中小企業向けに税務相談・申告書作成や財務コンサルティング業務を提供し、また、自社Webにて120以上の記事を執筆している。

ブラッシュメーカー会計事務所は、東京・市ヶ谷にオフィスを構える税理士事務所です。

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