減価償却費の裏技(中古車による節税術)

減価償却費は現金支出を伴わない経費であり、法人税等の支払いを抑えるために積極的に計上していきたい経費です。

また、経営者の中には、新品ではなく、あえて中古の固定資産を好む方がいます。今回は、なぜ中古の固定資産を好むのか、中古の固定資産に関する減価償却費の取り扱いについて見ていきましょう。なお、減価償却費の基本的な取り扱いについては以前の記事をご覧ください。

減価償却費 – 新品と中古の固定資産の違い

新品の固定資産にかかる減価償却費

新品の固定資産の場合、法人税法上経費として認められる減価償却費は、法定耐用年数に基づいて計算された金額以内とされています。

法定耐用年数、いきなり専門用語が飛び出してきたので解説を加えます。例えば普通自動車であれば、実際は10年ぐらい使えるかもしれません。しかし、税務上、普通自動車については6年間使えると税法で定められているのです。この、税法で定められた使用可能な見積もり年数のことを”法定耐用年数”と呼びます。

つまり、1,200万円の普通自動車を購入し、法定耐用年数が6年であった場合は、毎年200万円(1,200万円÷6年間)の減価償却費を計上することができるということです(定額法を前提)。もちろん6年間の減価償却が終わった後に経費計上はできなくなりますが、その車にまだ乗れるのであれば、6年経過後も乗り続けて一向に構いません。あくまでも、このぐらいの年数使えるよね、と税法で見積もられた年数が法定耐用年数として定められているだけであって、それが過ぎた後に廃棄しなさいというものではないからです。

中古の固定資産にかかる減価償却費

中古の固定資産を購入した場合も、原則として法定耐用年数で減価償却を行うこととされています。ただし、次の方法により計算した年数ベースで減価償却費を計上(経費化)することも可能とされています。

(法定耐用年数 – 経過年数) + 経過年数 × 20%

※計算結果、2年未満となった場合は最低2年になります(詳細はこちら)。

上記の算式から、中古の固定資産は新品の固定資産と比べ、早く減価償却費を計上(経費化)することが可能になっています。だから,経営者の中には中古の固定資産を好む方もいるのですね。

減価償却費の早期計上に向いている物件

中古のハワイの不動産

ハワイの不動産は日本の不動産と異なり、経年劣化による価値の下落が少ないと言われています。

理由はいくつかありますが、まず、ハワイという土地柄は人気があり、観光地として常に人気です。また、日本は大規模な地震が多いですが、ハワイは大規模な地震が少ないため、日本の税法で定められた法定耐用年数を過ぎてもまだまだ丈夫であり、何十年も使えるという物件が少なくありません。こういった理由から、ハワイの不動産は中古物件であっても価値が下落しにくいと言われています。

価値が下落しにくい(資産価値がある)のに経費計上できるというところに魅力を感じる投資家は多いです。

中古の高級車

普通自動車の法定耐用年数は6年とされていますが、中古で4年間使われた自動車を購入した場合、上記で説明した計算式にあてはめ耐用年数は2年となります。

(6年 – 4年)+4年×20% = 2.8⇒2年

なお、耐用年数2年の固定資産を定率法により減価償却した場合、実は1年間で減価償却できる仕組みになっています(計算の仕組みが論理的ではありませんが、1年で減価償却できてしまいます・・・)。

従って、4年落ちの普通自動車については1年で減価償却(経費化)を行うことができるのです。ちなみに融資(カーローン)を組んで購入した場合、お金が出ていかないのに自動車という固定資産が残り、なおかつ自動車の経費化によって法人税等の節税ができるということになります。自動車が必要であり、なおかつ利益が出ている場合には融資(カーローン)を行い社用車の購入を行うこともありでしょう。

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注意事項
※1 本記事は2019年6月現在の法令等に基づき記載しております。
※2 本記事は一般的なケースに基づき記載しております。実際の申告等にあたっては顧問税理士等へご相談ください。
※3 本記事に記載された内容に従って行動された結果生じた損失については弊社では一切の責任を負いかねます。

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投稿者プロフィール

ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
業界最大手のデロイトトーマツ税理士法人を経て、ブラッシュメーカー会計事務所を共同で創業。 売上高数千億円規模の外資系企業の申告や、個人資産百億円規模の方の税務相談経験など、幅広い業務提供の経験を有する。
現在は代表の河野と共に、主にベンチャー企業・中小企業向けに税務相談・申告書作成や財務コンサルティング業務を提供し、また、自社Webにて120以上の記事を執筆している。

ブラッシュメーカー会計事務所は、東京・市ヶ谷にオフィスを構える税理士事務所です。

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