FXの税金:利益が出ても損しても確定申告が必要?税理士が解説

FXの確定申告

FXは株と異なり原則確定申告が必要

株については、証券会社が税金計算を行い、必要な税金を源泉徴収(天引き)してくれる特定口座と呼ばれる仕組みがあります。そのため、特定口座を利用すれば、株の場合は基本的に確定申告を行わなくても大丈夫です(詳しくは株の始め方、やり方を初心者向けに資産運用に強い税理士が解説をご覧ください)。

一方で、FXには特定口座の仕組みがありません。そのため、原則として確定申告が必要です。

 

FXで利益が出た場合は確定申告

FX で利益が出た場合には、所得税と住民税の確定申告が必要です。 ただし、次の注意点があります。

  • 所得税の確定申告を行った場合、住民税の確定申告は不要です(所得税の確定申告を行った場合、その申告内容が住民税の確定申告と連動する仕組みになっているため)。
  • サラリーマンの場合に給与所得及び退職所得以外の所得(FXなど)が20万円以下など一定の要件を満たした場合には、所得税の確定申告は行う必要がありません。
  • 所得税の確定申告を行わない場合、 給与所得及び退職所得以外の所得(FXなど)による所得が20万円以下であっても住民税の確定申告は必要です。

 

FXで赤字が出た場合も確定申告

FX で赤字が出た場合、確定申告を行っておいた方が良いと考えられます。

税金は、儲けた利益に対して課税が行われます。そのため、赤字部分には所得税、住民税が課税されません。そのため、一見すると確定申告を行わなくても良いように見受けられます。

しかし、例えば次の場合にはいかがでしょうか

  • 2018年プラス50万円
  • 2019年マイナス80万円
  • 2020年プラス100万円

この場合には、2018年にはプラスの50万円に対して所得税住民税が課税されます。

そして、先ほどの考えによれば、2019年は赤字のため所得税住民税が課税されません。ただし、2020年に黒字が100万円生じているため、100万円に対して所得税、住民税が課税されることになります。

2019年に80万円赤字だったのを2020年の黒字100万円から引くことができないのか、そう思うかもしれません。

これは、確定申告を行った場合に限り、2019年に生じたマイナス80万円を翌年以降3年間にわたって繰り越すことができます。

つまり、2019年に生じた赤字80万円を2020年に生じた100万円から差し引くことができ、2020年は差引20万円に対して所得税と住民税が課税されることになります。

ただし、これは確定申告を行うことなどが要件となっています。そのため、赤字が生じた場合には確定申告を行っておいた方が良いでしょう。

※国内FXを前提

 

年間取引報告書を基に確定申告

国内のFX業者であれば、業者ごとに名称が異なりますが、次の書類が発行されることが一般的です。

  • 「年間損益報告書」
  • 「年間取引報告書」
  • 「金融商品年間取引報告書」

これらで既に利益計算がされていると思いますので、これを基に確定申告を行えば良いでしょう。

 

FXの税金

所得税の区分

所得税は儲けの種類によって、次の10種類に区分されます。

  • 利子所得
  • 配当所得
  • 不動産所得
  • 事業所得
  • 給与所得
  • 退職所得
  • 山林所得
  • 譲渡所得
  • 一時所得
  • 雑所得

FXは上記のうち、通常「雑所得」に該当します。雑所得とは、他の9種類のどれにもあてはまらない所得であり、税金の観点からは一番高くなりやすい所得です。

なお、仮想通貨の儲けも同じく雑所得に区分されますが、雑所得に区分される所得は株などと比べ、同額の儲けが出たときにかかる税金が高くなりがちです。

 

FXの儲けは雑所得

FXの税金については、国税庁が取り扱いをまとめていますので、こちらが参考になるでしょう(No.1521 外国為替証拠金取引(FX)の課税関係)。

利益が出た場合には、申告分離課税で利益に対して一律20.315%(所得税15.315%+住民税5%)が課税されます。

ただし、海外FXの場合は通常「金融商品取引業者(第一種金融商品取引業を行う者に限ります。)又は登録金融機関以外との取引」に該当し、総合課税による申告が必要になると考えられます。

総合課税の場合には、自身の給料などFX以外の所得とあわせ、15~55%の所得税、住民税が課税されることになります。

 

FX以外の資産運用方法

FXはギャンブルに近いと個人的には思います。

数年後の為替相場を見据えることはできても、数分、数日後の動きを完全に読むことはむずかしいでしょう。

債券など、他の資産運用方法について【資産運用】1000万なら何がおすすめ?8種類比較:税理士が解説でご紹介していますので、興味があればそちらもご覧ください。

 

※資産運用は必ず自己責任です。また、上記に記載されている内容に誤り等があったとしても、当方では一切の責任を負いかねます。

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投稿者プロフィール

税理士 坂根崇真
税理士 坂根崇真
【プロフィール】
一般社団法人 全国第三者承継推進協会 理事
税理士

【寄稿実績など】
Yahoo!ニュース、livedoor ニュース、Smart News、幻冬舎GOLD ONLINE
会計人コースWeb、事業承継・M&AならBatonz(バトンズ) 専門家コラム、名古屋大原学園 大原簿記情報医療専門学校

【メディア出演実績】
01CHANNEL(株式会社ウェイビー運営)
税理士2.0 AKIRAチャンネル(レッドスターコンサルティング株式会社運営)
TAKA World Peace(株式会社グローバルマーケット運営)

【著書】
相続実務のツボとコツがゼッタイにわかる本 (2021年発売予定)

【メディア運営】
税理士による相続メディア:あんしん相続税 などを運営(合計:月間10万PV)

【経歴等】
士業など専門家1,500人以上の団体の理事に就任している。業界最大手のデロイトトーマツ税理士法人の出身であり、売上高数千億円規模の外資系企業の申告や、個人資産百億円規模の方の税務相談経験も多数あり、創業から上場まで対応が可能である。また、Twitterでは1万人のフォロワーを有しており、経営者や士業が年間数百名参加する交流会を開催する等、強い影響力を持っている。

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ブラッシュメーカー会計事務所:東京・神田にオフィスを構える税理士事務所です。

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