起業時の資金準備(会社の維持コスト)

会社経営は、必ずしもうまくいくとは限りません。

輝かしいビジョンがあっても、「今」潤沢な売上があるか、資金繰りに困っていないか、というのは別のお話しです。

前回の記事では、会社経営では、利益と同等以上に「現金」が重要であることをご紹介しました。続いては、そんな重要な現金を減らしていく、会社の維持コストについて確認を行っていきます。

売上が無くても、会社の維持コストはかかる

個人事業主として活動してきた、以前の勤務先からお客さんを引き継いできた、開業前に入念に準備を行ってきた。

そういった方は、開業時からある程度の売り上げが見込めるでしょう。しかし、そうでない場合、一から販路を開拓しなければなりません。

自ら販路を開拓することは容易でなく、売上があがるまで、お金は湯水のごとく消えていきます。会社の家賃や従業員の給料、そして、当然ながら自身の家族の生活費もあります。何カ月売上が無くても耐えられるか、いくら資金が必要かは開業前に検討を行っておかなければなりません。

なお、既に起業済みの先輩方が、起業時に資金をいくら用意したかのデータがあります。詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

会社は赤字でも税金がかかる

通称「法人税等」は、会社の利益に対してかかる税金です。だいたい、会社の利益の2割~3割を、税金として国等に支払う仕組みになっています。

上記だけ読むと、「赤字の場合は税金を支払う必要が無い」と考えた方もいるでしょう。

確かに、基本的な考え方としてはその通りです。

しかし、現実はそう甘くありません。会社は赤字であっても、維持費として最低で年間7万円の税金(法人住民税)を支払わなければなりません。もちろん、法人税以外にも様々な種類の税金がありますが、最低限、この7万円の支払いがあることを覚えておきましょう。

なお、赤字の時期を乗り切るためには、当たり前ですが、早期に売上をあげて黒字化することが求められます。資金が底をつく前に経営方針を立てなおしましょう。

自己資金があっても融資をお勧め

生活資金が意外と苦しい

ビジネスが軌道に乗るまでは、お金の支払いが先行します。また、当然ながら、売上がなくても家族の生活、そして従業員の生活があります。

売上が無ければお金はどんどん減っていくため、節約志向に陥ることがあります。

もちろん、節約そのものが悪いわけではありません。ただし、広告活動や交際費など、販路拡大のためには大抵お金が必要です。お金がないからと必要な支払いを渋っていては、いつまでたっても販路を拡大させることができず、じり貧になっていきます。

自身の貯蓄のみを基にビジネスを始めた場合、支払いを渋り、いつまでも売上が伸びず、数か月で撤退を余儀なくされることも少なくありません。

お金のゆとりは心のゆとり

起業する際は、自己資金にある程度余力があっても融資を受けることをお勧めします。事業用の融資は、モノにもよりますが、せいぜい2%程度の利率です。

仮に500万円借りたとしても、年間の利息は2%の場合で10万円(500万円×2%)です。

この10万円、「もったいない」と思う方もいるかもしれません。しかし、お金に余裕がなくなると心のゆとりも無くなるため、本業に集中することができません。特に、起業当初はすぐに売上があがらなければ、起業当初の資金があっという間に枯渇します。

あなたが稼ぎたいお金は、10万円どころではなく、何千万円、何億円、そういった世界ではないでしょうか。会社を立ち上げる際は、中途半端な気持ちでいてはビジネスの成功は難しいです。覚悟を持って臨みましょう。

なお、ブラッシュメーカー会計事務所では、起業時の融資や設立サポートはもちろん、財務面から会社の成長を支援する独自の取り組みを行っています。いくら覚悟があり、プロダクトを作るのがうまくても、財務面を疎かにすれば倒産の危機に陥ることも少なくありません。詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

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注意事項
※1 本記事は2019年10月現在の法令等に基づき記載しております。
※2 本記事は一般的なケースに基づき記載しております。実際の申告等にあたっては顧問税理士等へご相談ください。
※3 本記事に記載された内容に従って行動された結果生じた損失について、弊社では一切の責任を負いかねます。

 

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投稿者プロフィール

ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
業界最大手のデロイトトーマツ税理士法人を経て、ブラッシュメーカー会計事務所を共同で創業。 売上高数千億円規模の外資系企業の申告や、個人資産百億円規模の方の税務相談経験など、幅広い業務提供の経験を有する。
現在は代表の河野と共に、主にベンチャー企業・中小企業向けに税務相談・申告書作成や財務コンサルティング業務を提供し、また、自社Webにて120以上の記事を執筆している。

ブラッシュメーカー会計事務所は、東京・市ヶ谷にオフィスを構える税理士事務所です。

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