事後の節税と事前の節税

税金の取り扱いは最終的に法律の解釈によって決まりますが、実際に行われた取引に基づいて、どのように取り扱うべきかを決めていきます。

言い替えると、取引をどのように行うか、複数のパターンから選ぶことができるのであれば、少ない税金の支払いで済む取引を行うこともできるでしょう。

つまり節税は、事後における節税と事前に行う節税対策の大きく2種類があります。

事後の節税

事後の節税は、既に起こった取引についてどのように税金を抑えるかの対策を行うことです。これは、既に起こった取引について複数の解釈ができる場合の取り扱いです。

例えば社長(役員)のプライベート費用の出費があった場合、会社で負担することは可能です。ただし、税金計算上は会社の経費になりません。

この場合、社長に対してプライベート費用分のお金をあげたとして、基本的に社長に賞与が支払われたと整理されます(法人税法基本通達9-2-9)。しかし、社長への賞与は原則として経費になりません(詳細は以前の記事をご覧ください)。また、賞与に対して源泉所得税がかかり、税務調査で修正を行うことになれば罰金もかかってしまいます

このような場合、会社から社長に対してお金をあげたと整理するのではなく、一時的に社長にお金を貸していると整理することができれば、無駄な税金の支払いを抑えることができます(もちろん返済する意思があり、後日精算する必要があります)。

事前の節税対策

複数のパターンから取引方法を選択することができるのであれば、より税金の支払いが少なく済む方法を選択することも経営判断としてアリでしょう。

M&Aを行う際、会社を合併するか買収するかなどで税金の取り扱いは異なりますし、また、例えば多額の設備投資を行う際、事前に経営力向上計画先端設備等導入計画など、各種書類を提出しておくことで税金の支払いを大きく抑えることができる場合があります。

会社の中身を知っており、適切なアドバイスを行ってくれることが顧問税理士がついていることのメリットの一つです。大きな取引を行う際は事前に税金の影響も考えると良いでしょう。

なお、税理士と全くコンタクトをとらない年1回決算プランを用意している税理士事務所もありますが、赤字続きのため税金の支払いが無い場合や、取引規模があまりにも小さい会社で無ければこのようなプランはお勧めできません。やはり四半期(3か月に一度)ごとか、毎月会うことができ、色々と相談に乗ってくれる税理士を探すことをお勧めします。

問い合わせ内容の一例と男性。LINE対応可能。

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その節税方法は会社にとって有効か

節税対策を売りにしている税理士がいますが、事後の節税はあまり多くの方法がありません。基本的に大事なことは、大きな取引が行われる前は事前に税理士に相談しておくことです。普段からコミュニケーションをとりやすい税理士を探すことをお勧めします。

税務署は敵か味方か

税理士がいいと言っていた、といっても税務署から否認(反対)されることもあります。最終的には法律をどのように解釈するかの問題です。

起業家必見!顧問税理士の選び方ガイド(前編)

大きな税理士事務所であっても、担当者は1社につき1~4人程度(一般的にスタッフと税理士の計2人)です。事務所の大小はあまり関係ないため、基本的には担当してくれる税理士の人柄や相談しやすさで選ぶことをお勧めします。

注意事項
※1 本記事は2019年8月現在の法令等に基づき記載しています。
※2 本記事は一般的なケースに基づき記載しています。実際の申告等にあたっては顧問税理士等へご相談ください。
※3 本記事に記載された内容に従って行動された結果生じた損失については、弊社では一切の責任を負いかねます。

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投稿者プロフィール

ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
業界最大手のデロイトトーマツ税理士法人を経て、ブラッシュメーカー会計事務所を共同で創業。 売上高数千億円規模の外資系企業の申告や、個人資産百億円規模の方の税務相談経験など、幅広い業務提供の経験を有する。
現在は代表の河野と共に、主にベンチャー企業・中小企業向けに税務相談・申告書作成や財務コンサルティング業務を提供し、また、自社Webにて120以上の記事を執筆している。

ブラッシュメーカー会計事務所は、東京・市ヶ谷にオフィスを構える税理士事務所です。

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