経費と節税の関係

”法人税”は、会社が稼いだ利益にかかる税金です。

”利益”については以前の記事でご紹介しましたが、売上などの収益から、販売した商品の原価、人件費、外注費などのいわゆる”経費”を差し引いた金額によって算定されます(詳しくは以前の記事をご覧ください)。

つまり、経費が多額にかかれば利益が減り、支払うべき税金が減ると言えます。今回は、経費と税金(節税)の関係について確認します。

経費とは

所得税法の規定に”必要経費”という定義がありますが、そもそも”経費”が何かということは明言されていません。また、法人税法の規定にも同様に”経費”の定義がありません。別途、経費に似たような定義はありますが、そもそも経費という言葉が一般的な用語のため、あえて税法の規定で明言されていない(名言する必要が無いと考えられている)と言えるでしょう。

ちなみに広辞苑では、経費について以下のように定義しています。

経費の定義(広辞苑)

税金を計算するうえでは、一般的に上記③”ある事をするのに必要な費用”、つまり、会社の業務(事業)に使われるものが、所得税の必要経費として定められていたり、法人税の経費に似た概念に当てはまります。

もちろん、最終的には所得税や法人税の規定に当てはめて税金計算上の経費になるかどうかの判断が必要ですが、基本的には会社の業務に使ったものが経費になります。

会社の業務に使ったものが経費

上述したように、会社の業務に使ったお金が税金計算を行ううえでの経費になります。Webデザイナーに対する外注費用、従業員への給料の支払い、取引を円滑に行うため得意先との飲み食いに使ったお金(交際費)など、これらは基本的に税金計算を行ううえで経費となります。

経費が増えるということは、つまり利益が減り、支払うべき税金が減ります。

ただし、よく言われることとして、支払ってもいない架空経費をたてることやプライベートの費用を経費に突っ込むことは節税ではありません。架空経費は論外ですが、私服の購入費用やプライベートで友人と遊んだお金,友人と飲み食いに使ったお金は業務のために使ったものではありませんよね。

社長一人だけのプライベートカンパニーや個人事業主であったとして、一線を越えた不正行為を行ってはいけません。

節税を目的に経費を使ってはいけない

法人税等は、だいたい利益の20%~30%程かかります。

これは即ち、100万円の経費を使った場合、節税できる税金が20円~30円程であると言い換えることができます。つまり、30円の税金の支払いを抑えるためにはその約3倍である100万円を使わなければなりません。

税金の支払いを抑えるために無駄な出費を行うことは会社の成長を阻害しますので、お勧めできません。

極端な話、節税だけを考えるのであれば日本赤十字社(指定寄付金となるもの)などに寄附すれば全額経費となりますので、利益を全額削り、税金の支払いを抑えることが可能です。

ただし、その場合税金の支払いは抑えられますが、3倍以上のお金を使ってしまうので、事業を行ううえでは無駄な出費と言えます(寄附を行う姿勢はとても素晴らしいですが、経営を行う観点からは良くない出費と言えます)。

節税商品

たまに節税商品というものを扱っている業者を見かけます。

しかし、使う場面を見極めなければ効果が無いものが多いです。よく見かけるのは、一旦何らかのモノを購入して全額経費にし、数年後に売却してお金が返ってくる手法です。

彼らは、税金は一旦支払ったら返ってこないから、この商品が素晴らしいという紹介をすることが多いです。

確かにいっとき利益が減るため、その時の税金の支払いは減ります。しかし、数年後にお金が返ってきたときは、返ってきたお金が利益となり、税金がかかります。つまり、長い目で見れば効果がありません。

30万円の税金の支払いを数年後に先延ばしにするために今100万円を使うぐらいであれば、余っているお金を成長拡大のための費用に回すか、銀行からの借金の返済、事業を縮小し経営陣に還元するなどもっと別の使い道があると個人的には思います。

問い合わせ内容の一例と男性。LINE対応可能。

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個人と法人の税率差を活かした方法など、一般的なものをご紹介します。

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適宜アドバイスをもらえるよう、税理士との面談頻度は四半期(3か月に1度)ごとか、月に1度をお勧めしています。また、中には変な税理士がいたり、大手の事務所だと資格を持っていない新卒スタッフが担当者になることも少なくありません。付き合いやすい税理士を探すことをお勧めします。

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注意事項
※1 本記事は2019年8月現在の法令等に基づき記載しています。
※2 本記事は一般的なケースに基づき記載しています。実際の申告等にあたっては顧問税理士等へご相談ください。
※3 本記事に記載された内容に従って行動された結果生じた損失については、弊社では一切の責任を負いかねます。

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投稿者プロフィール

ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
税理士法人山田&パートナーズ、業界最大手のデロイトトーマツ税理士法人を経験後、ブラッシュメーカー会計事務所を共同で創業。
法人と個人の税率差を活かした相続税の生前対策やシミュレーション、売上数千億円規模の大企業の税務相談・申告書作成など、幅広い業務提供の経験を有する。
現在は代表の河野と共に、主にベンチャー企業・中小企業向けに税務相談・申告書作成や財務コンサルティング業務を提供している。

ブラッシュメーカー会計事務所は、東京・市ヶ谷にオフィスを構える税理士事務所です。

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