【決算期の決め方】決算期を3月、12月にする必要は無い

日本の会社は3月決算と12月決算が多く、上場企業に限って言えば3月決算が約8割を占めており、次いで12月決算、あとは他の決算期が同程度、といったレベルのようです。

決算期とは、会社の利益などの計算期間を1年単位でみた場合の区切り(いわゆる締め日)のことを言いますが、会社は決算期から2か月以内に法人税や消費税などの申告書を提出しなければならないこととされており、決算期は税金の支払いにも影響が出る重要なものです(税金のスケジュールについてはこちらの記事をご覧ください)。

なお、実はこの決算期、3月決算・12月決算だけでなく、1月決算・2月決算と、会社が自由に決めることができます。それでは、なぜ3月決算・12月決算の会社が多いのか、また、ご自身の会社にとって最適な決算期はいつなのか、私と一緒に探っていきましょう。

中小企業は12月決算の会社が多い

従業員が数人程度の中小企業の場合は決算期を12月に設定しているケースが比較的多いです。12月決算にした場合は会計期間が1/1~12/31になるため、個人事業主の所得税計算期間と同じになります。従って、個人事業主から法人成りした人はそのまま12月決算にすることがあります。

また、税務上の観点から言えば、償却資産申告・法定調書など、税務上提出が必要とされる書類の一部が1年間を区切りで作成することとされているため、これらの作成対応がしやすい点はメリットとして挙げられるでしょう。なお、償却資産申告、法定調書についてはこちらの記事で概要を説明しています。

上場企業は3月決算の会社が多い

上場企業については冒頭で申し上げた通り、約8割の会社が決算期を3月に設定しているようです。

上場企業が3月決算を選択する理由として、株式を少しだけ持ち,お金目当てに嫌がらせをする悪い株主が過去に存在したからだと言われています。皆が一致団結して決算期を3月にすることで、この嫌がらせを受ける確率を下げる目的があったようです。ただし、今では嫌がらせができないように会社法で規制がかかっていますので、特に3月決算にこだわる必要は無いでしょう。

決算期はもっと自由に決めよう

外資系企業だと

日本の会社は3月を決算期に設定しているケースが多いということをお伝えしましたが、これはあくまでも日系企業に限ったお話しです。経験上、外資系企業の場合,12月決算の会社はやはり多いと感じます。ただし、3月決算の会社はそこまで多く見かけません。私見ですが、1月決算、6月決算、9月決算などバラバラのように感じます。

ご自身と税理士の繁忙期を避ける

日本の会社は3月決算と12月決算に偏っていますので、決算・申告を引き受ける顧問税理士は、その2か月後である2月及び5月に業務が集中します(申告期限のスケジュール延長をしている場合は、3月と6月も忙しいです)。また、所得税・贈与税は3/15が申告期限となっています。このことから,2月~6月あたりが税理士の最も忙しい時期となり、この時期のレスポンスは遅くなる可能性があります。

従って、特に決算期にこだわりがなければ5~9月決算を選択すると、より満足度の高いサービスを受けることができる場合があります。なお、当然ながらご自身の会社が忙しくない時期を決算期にすることも大切です。

決算月を設立予定月の前月に設定するのもアリ

今現在5月ですが、例えば前月の4月を決算月とすることがお得な場合もあります。理由としては、設立月の前月を決算月にすると消費税の2年間免税事業者の期間を長く使えること、決算期が到来するのが遅くなるため税理士への決算報酬を支払うタイミングが遅くなること(決算期から2か月以内に法人税等の申告が必要なため、例えば12月決算にしてしまうと、その分早いタイミングで決算報酬などが必要になる)等が挙げられます。

決算期は設立時によく考えて決める

決算期は後から変更することができますが、できれば設立時点でよく考えて決めておきたいところです。ブラッシュメーカー会計事務所では、決算期の決め方や資本金をいくらにするのか等、ご相談にのりながら会社の設立サポートを行っています。

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注意事項 
※  本記事は2019年5月現在の法令等に基づき記載しております。
※2 本記事は一般的なケースを記載しておりますので、実際の申告等にあたっては顧問税理士等へご相談ください。
※3 本記事に記載された内容に従って行動された結果生じた損失については、弊社では一切の責任を負いかねます。

 

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投稿者プロフィール

ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
業界最大手のデロイトトーマツ税理士法人を経て、ブラッシュメーカー会計事務所を共同で創業。 売上高数千億円規模の外資系企業の申告や、個人資産百億円規模の方の税務相談経験など、幅広い業務提供の経験を有する。
現在は代表の河野と共に、主にベンチャー企業・中小企業向けに税務相談・申告書作成や財務コンサルティング業務を提供し、また、自社Webにて120以上の記事を執筆している。

ブラッシュメーカー会計事務所は、東京・市ヶ谷にオフィスを構える税理士事務所です。

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