業績好調時こそ税金の支払いに注意

利益が出たら税金を支払わないといけません

当たり前ですが、これは法律で定められています。今回は納税資金の準備についての必要性と、税金の支払いを先延ばしにする方法についてご紹介します。

法人税等の納税資金の準備を忘れずに

法人税等とは

まずはおさらいです。

何度かご紹介していますが簡単に説明すると、法人税等とは会社がもうけた利益にかかる税金です。目安として、もうけた利益の30%程度の法人税、法人住民税、法人事業税等(法人税等)を国に支払うことになります。

法人税等を支払うタイミング

法人税等は、事業年度(決算期)終了後、原則として2か月以内に支払わないといけないこととされています(詳細はこちら)。例えば3月決算の会社であれば、5月末までに法人税等の税金を支払わないといけません。

決算を終えるまでは法人税等相当のお金が手元にある

ここからが応用です。

上記の通り、法人税等の税金は事業年度終了後2か月以内に支払うこととされています。言い換えると、それまでの期間は法人税等を支払う必要がなく、手元にお金が残っている状態ということです。例えば、2020年3月に決算がくる法人の場合は、法人税等を支払うタイミングが2020年5月となりますので、2019年4月から2020年の3月/4月ぐらいまでの間は法人税等の支払いを考えずに資金を活用することが可能です。

法人税等の納税資金は準備しておこう

上述の通り、決算終了までの期間は法人税等の支払いを考えずに経営を行うことが可能なため、その期間中は会社スケールを大きくするチャンスと言えるでしょう。

しかしながら、売上が好調だからといって高額な設備投資を行ったり従業員を増やしすぎたりすると、翌年5月の納税タイミングになってから、お金が無い、税金が支払えないという状況に陥ってしまう可能性があるので注意が必要です。

税金の支払いを先延ばしにする方法

経費を計上し、利益を削る

法人税等は、利益が出た事業年度終了後原則として2か月以内に支払わなければなりません。しかし、その年度の税金の支払いを少なくする、あるいは税金の支払いを先延ばしにするといった方法があります(こういった税金の支払いを先延ばしにする方法を”課税の繰り延べ”と呼んだりします)。

どうするのかと言えば、経費を計上して利益を削れば良いのです。法人税等は利益に対してかかる税金のため、利益を削ればその分法人税等の支払いは減っていきます。なお、保険料などの経費を支払って利益を削るといった手法がありますが、こういった手法はあまりお勧めできません。なぜなら、課税の繰り延べは何のために行うのかといえば、税金の支払いによる現金の流出を防ぐために行うからです。30万円の税金の支払いを抑えることのみを目的として必要性のない保険料を100万円支払う意味は無いと言えるでしょう(もちろん、必要性のある保険料であればOKですが)。

不必要なものにお金を使うぐらいであれば、きちんと税金を支払い,事業活動に回した方がよっぽど有意義でしょう。

資産運用としての課税の繰り延べ

最近、少し面白い話を聞きましたのでご紹介します。

法人税法には、1単位当たりの資産が10万円未満の固定資産を購入した場合、購入し、事業供用したタイミングで税務上全額が経費として認められるという規定があります(少額減価償却資産)。

この規定を活用し、

①1単位当たりの金額が10万円未満の資産を100万円分購入

②全額、購入・事業供用したタイミングで税務上の経費とする

③上記①で購入した資産を賃貸することで翌年以降収入を計上し、最終的に110万円となって返ってくる。

つまり、購入・事業供用した期は全額経費で落とすことで税金の支払いを先延ばしにし、翌年以降に利益が出たタイミングで税金を支払う。一旦現金流出は生じてしまうが、元本以上の売上が計上されるためプラスになって返ってくる。こういった手法です。

もちろん、最終的にこの手法を活用するかどうかは自己責任です。ただし、株や社債などの有価証券を購入した場合には経費になりませんので、仮にお金があり余っている場合には、僅かながらの資産運用の手法として使えるのではと思います。100万円が110万円になるのであれば複利計算で1年あたり約2.41%のため、お金があり余っている、若しくは融資を受けている利率が2.4%以下の場合にしか使えない手法と言えるでしょう。

なお、上記でご紹介した情報は弊社が扱っている物件等でなく、投資判断も自己責任にはなりますが、もし興味があればこの手法を扱っている業者をご紹介することも可能です。ご興味がある方はこちらからお問い合わせください。

関連記事です。

利益・財務分析を行わないと会社が倒産する

税理士への丸投げであったり、年1回しか税理士と面談する機会が無い場合、自分で納税資金がいくらぐらい発生するのか試算しておかないと、いざ税金を支払うタイミングになってからお金が足りない事態が生じる可能性があります。納税資金が不足しないよう、月次決算を行うことをお勧めします。

パソコンを買っただけで固定資産税がかかる

固定資産を購入した場合、通常であれば1.4%の固定資産税がかかりますが、10万円未満の固定資産を一度に税務上の経費とした場合には固定資産税がかかりません。

怖い?税金に関する罰則

いくら税金を支払いたくないからといって、架空経費の計上は単なる脱税なので絶対に行わないでください。

注意事項
※1 本記事は2019年6月現在の法令等に基づき記載しております。
※2 本記事は一般的なケースに基づき記載しております。実際の申告等にあたっては顧問税理士等へご相談ください。
※3 本記事に記載された内容に従って行動された結果生じた損失については弊社では一切の責任を負いかねます。

ブラッシュメーカー会計事務所をフォローする

投稿者プロフィール

ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
業界最大手のデロイトトーマツ税理士法人を経て、ブラッシュメーカー会計事務所を共同で創業。 売上高数千億円規模の外資系企業の申告や、個人資産百億円規模の方の税務相談経験など、幅広い業務提供の経験を有する。
現在は代表の河野と共に、主にベンチャー企業・中小企業向けに税務相談・申告書作成や財務コンサルティング業務を提供し、また、自社Webにて120以上の記事を執筆している。

ブラッシュメーカー会計事務所は、東京・市ヶ谷にオフィスを構える税理士事務所です。

シンプルでカスタマイズしやすいWordPressテーマ

※この表示はExUnitの Call To Action 機能を使って固定ページに一括で表示しています。投稿タイプ毎や各投稿毎に独自の内容を表示したり、非表示にする事も可能です。

ビジネス向けWordPressテーマ「Johnny」はシンプルでカスタマイズしやすいテーマです。ぜひ一度お試しください。