固定資産税を3年間免除する裏技(先端設備等導入計画)

以前、経営力向上計画と呼ばれる計画書についてご紹介しましたが皆さん覚えていますか?

計画書を作成/提出し、かつ要件を満たした場合に設備投資額の最大10%相当額の法人税の節税ができたり、日本政策金融公庫からの融資利率を0.9%下げることができるという,とてもお得な制度でした。今回は、名前が似ていて覚えにくいですが”先端設備等導入計画”というお得な計画書についてご紹介します。

固定資産税が最大3年間免除される

固定資産税について

以前の記事でご紹介した通り、固定資産(基本的に1年以上使えるモノ)を購入した場合、固定資産税が年1.4%かかります。

ただし、購入額が20万円未満の場合は条件付きで固定資産税がかからないということもご説明しましたね。もちろん、見方を変えれば購入額20万円以上の場合は、ほとんどすべての固定資産について固定資産税がかかるといえますので注意が必要です。

先端設備等導入計画を出すと固定資産税が最大3年間免除

中小企業者が固定資産の購入によって利益率の向上を見込める場合、固定資産税を最大3年間免除できる場合があります。

具体的には、中小企業者が3~5年間、労働生産性を年平均3%以上向上させ、かつ先端設備(一定の固定資産)を導入する場合とされています。労働生産性の向上というと難しく感じますが、詳細な説明を省き単純に言ってしまえば従業員一人当たりの利益率の向上を図ってください、というものです。

仮に2,000万円の固定資産を購入するのであれば、単純計算で2,000万円 × 1.4%(固定資産税率) = 28万円。初年度約28万円の固定資産税の支払いが免除されます。なお、固定資産の価値は年々減少し、支払うべき固定資産税は毎年減っていきます。しかし、それでも3年間固定資産税が免除されるのであればそれなりの金額になりますので、積極的にこのメリットを取りに行きたいところです。

市区町村によって対応が異なる

この制度、固定資産税の支払いを免除できる可能性があるためお得であることは間違いないのですが、市区町村によってかなり対応が異なるため注意が必要です。

具体的には、まず各市区町村のWebページから、固定資産購入予定地の市区町村が”導入促進基本計画”という認定を受けているかどうかを確認し、固定資産税の免除を許可しているかどうかを確認する必要があります。なお、同じ市区町村であっても業種や設備によって取り扱いが異なったりするため、固定資産税の免除を受けたい場合は、まず各市区町村の対応を確認する必要があります。

まずは各市区町村の対応を確認

もう少し具体的に、各市区町村がどのような対応を行っているか確認していきましょう。

東京都千代田区で設備投資を行う場合

まずは、東京都千代田区で設備投資を行った場合、どのような対応となっているのか確認してみましょう。

東京都千代田区のWebページ

2ページ目に、このような記述があります。

東京都千代田区では

・(東京都千代田区内の)全ての地域が対象

・全ての業種が対象

・労働生産性が年平均3%以上向上すると見込まれるのであれば全ての事業が対象

とされているようです。

なお、実際には固定資産税の免除を受けられる固定資産の種類には制限があり、全ての種類の固定資産について固定資産税の免除を受けられるわけではありません。また、申請したからといって必ずしも計画の認定を受けられるわけではありませんが、上記を見る限りにおいてはかなり寛容な対応であるように見受けられます。

愛知県半田市で設備投資を行う場合

参考に、もう一つ見てみましょう。

私の故郷である愛知県半田市ではどのような対応が行われているのでしょうか。

愛知県半田市のWebページ

2ページ目に、このような記述があります。

市内に工場や事業所がない、例えば太陽光発電設備については対象外とする。太陽光発電設備を設置したとしても労働生産性があがったとは言えないよね?という整理ですね。従って、仮に愛知県半田市に太陽光発電設備を設置する場合、固定資産税の免除を受けることは叶いません。このように、各市区町村によって対応が全く異なりますので、設備投資を行う際は必ず事前に各市区町村の対応を確認しましょう。

 

以上、”先端設備等導入計画”についてのご紹介でした。なお、”先端設備等導入計画”による固定資産税の免除は、固定資産を販売しているメーカーが発行する、工業会の証明が手に入った場合に限り受けられる可能性が出てきます。この点は、年平均投資利益率が5%以上であれば良い ”経営力向上計画”と異なるところですね。

固定資産税の免除を受けたい場合は、メーカーが工業会の証明を発行可能か、各市区町村の対応がどうなっているかを確認する必要があります。その後、設備の購入前に計画書の作成を行う必要がありますが、これらお得な計画書の作成サポートについては、認定経営革新等支援機関と呼ばれる会計事務所等に限って行うことができます。ブラッシュメーカー会計事務所は認定経営革新等支援機関となっているため、これらサポート業務を行うことが可能です。ご興味がある方はぜひ一度お問い合わせください。

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先端設備等導入計画の作成サポートは、認定経営革新等支援機関に限って行うことができます。そもそも顧問税理士の事務所が認定経営革新等支援機関でない場合や、顧問税理士が認定経営革新等支援機関のサポート業務について詳しくないケースもあるため注意が必要です。

注意事項
※1 本記事は2019年6月現在の法令等に基づき記載しております。
※2 本記事は一般的なケースに基づき記載しております。実際の申告等にあたっては顧問税理士等へご相談ください。
※3 本記事に記載された内容に従って行動された結果生じた損失については弊社では一切の責任を負いかねます。

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投稿者プロフィール

ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
業界最大手のデロイトトーマツ税理士法人を経て、ブラッシュメーカー会計事務所を共同で創業。 売上高数千億円規模の外資系企業の申告や、個人資産百億円規模の方の税務相談経験など、幅広い業務提供の経験を有する。
現在は代表の河野と共に、主にベンチャー企業・中小企業向けに税務相談・申告書作成や財務コンサルティング業務を提供し、また、自社Webにて120以上の記事を執筆している。

ブラッシュメーカー会計事務所は、東京・市ヶ谷にオフィスを構える税理士事務所です。

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