会社設立時に提出すべき書類(税務編)

会社は簡単に設立できる時代になりましたが、会社を設立したあと、何の手続きをすれば良いか迷ってしまう起業家も多いでしょう。

会社を作る際は法務局や公証役場にお世話になり、会社を作ったあとは、社会保険関連の書類や税金関連の書類を、それぞれ公的機関に提出しなければなりません。

今回は、会社設立の直後に出さなければならない税金関連の書類についてご紹介します。

提出先は3カ所ある

会社設立時に提出すべき税金関連の書類は、提出先が3所あります。

1カ所目は税務署に出すべきもの、2所目は都道府県税事務所、3所目は市役所等に出すべきものです。国の管轄か、都道府県の管轄か、市町村の管轄かによって、提出すべき場所が異なります。

なお、これらは一律どこに出すべきかが決まっているものではありません。会社を設立する場所によって提出先が異なります。従って、例えば東京都千代田区に会社を設立するのか、千葉県船橋市に会社を設立するのかで、書類の提出先がそれぞれ異なります。

余談ですが、東京都23区に会社を設立する場合は市役所等への書類提出は不要であり、税務署と都道府県税事務所の2所に提出を行います(提出先が3所ではなく2所)。

都道府県税事務所、市役所等への提出が必要な書類

法人設立届出書

会社を設立した場合、都道府県税事務所,市役所等に対して、会社を設立したことについてのお知らせを行う必要があります。そのお知らせが、法人設立届出書と呼ばれる書類です(以下で、より深くご紹介します)。

税務署に提出が必要な書類

税務署に提出すべき書類は国税庁のWebページに掲載されています。ただし、国税庁(税務署)と都道府県税事務所、市役所等は管轄が異なるため、税務署宛ての書類しか載っていない点に注意が必要です。

また、公的機関のため、提出した方が節税になるよというアドバイスは当然ですがありません。いろいろと提出しなければならない書類や提出した方が良い書類はありますが、一般的なものを以下でご紹介します。

法人設立届出書

税務署に対しても、都道府県税事務所,市町村宛て同様に、法人設立届出書を提出する必要があります。

法人設立届出書は、会社情報の概要をお知らせするための書類です。住所、電話番号、どんな事業を営むか等の情報を記載し、提出を行います。

国税庁のWebページにアップロードされている、会社設立時に税務署に提出すべき法人設立届出書

給与支払事務所等の開設届出書

会社から、社長や従業員に給料の支払いを行う場合、上記の設立届出書とは別に給与支払事務所等の開設届出書という書類を税務署に提出(お知らせ)する必要があります。

青色申告の承認申請書

必須ではありませんが、実質、必須で提出すべき書類です。

この書類を提出することによって、法人税の確定申告を青色申告で行うことができます。青色申告により法人税の確定申告を行うと数々のメリットがあるため、通常、この書類を提出しないという選択肢はありません(青色申告のメリットについては、こちらの記事でご紹介しています)。

提出した方が良い書類

源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

会社は、給料などを支払った際に源泉所得税の天引き(源泉徴収)を行いますが、天引きした所得税は原則として毎月税務署に支払いを行わなければなりません。

ただし、”源泉所得税の納期の特例”を適用できれば、支払い手続きが半年に1度で良くなるため手間を減らすことができます(詳しくはこちらの記事をご覧ください)。

従業員が10人未満の場合など、提出できる会社に制限はありますが、これも提出すべき書類と言えます。

申告期限の延長の特例の申請書

法人税等の申告書は、原則として決算期から2カ月以内に税務署等に提出を行わなければなりません。ただし、事前に税務署等から許可をもらっておけば1月のスケジュール延長が認められます(つまり、決算期から3月以内に税務署等に確定申告を行えば良いです。詳しくはこちらの記事をご覧ください)。

この書類は、小規模な会社であればあまり提出しておらず、また、積極的に提出を勧めている税理士は多くありません。ただし、資金繰りのことや万が一のこと等を考え、我々はこの書類の提出をお勧めしています。

消費税課税事業者選択届出書

設立から2年間は、基本的に消費税申告書を提出する義務がありません(消費税の仕組みについてはこちらの記事をご覧ください)。

ただし、この書類を提出することによって、消費税の申告書を提出すべき会社になることができます。なぜそのような面倒なことをするのかといえば、消費税の申告を行うことによってお金が戻ってくる可能性があるからです。

消費税の申告を行うことによって、いろいろと手間や留意点が増えるというデメリットはあります。ただし、多額の初期投資が必要な会社であれば、お金が戻ってくる可能性があるため提出を検討した方が良い書類です。

提出期限に要注意

上記でご紹介した書類を含め、税金関連の書類は提出期限があり、それぞれの書類ごとに提出期限が異なります。決められた日までに提出しないと取り返しがつかず、大損するケースもあるので注意が必要です。

 

以上、税金関連について提出すべき書類、提出した方が良い書類についてご紹介しましたがいかがでしょうか。会社の設立はそれなりに労力がかかるため、慣れない手続きについては外部専門家の手を活用した方が時間の節約になり、本業に集中することができます。

ブラッシュメーカー会計事務所では、上記で説明した税金関連の書類の作成、提出代行はもちろんですが、社労士など他士業とのネットワークを持っているため、トータルでサポートすることが可能です。

ブラッシュメーカー会計事務所では、法人設立のサポートや資金調達(融資のサポート)など、起業の後押しを致します。これから法人の設立を考えているが、まず何をすれば良いかわからないといった方についても、まずはお気軽にお問い合わせください。

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注意事項
※1 本記事は2019年8月現在の法令等に基づき記載しています。
※2 本記事は一般的なケースに基づき記載しています。実際の申告等にあたっては顧問税理士等へご相談ください。
※3 本記事に記載された内容に従って行動された結果生じた損失については、弊社では一切の責任を負いかねます。

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投稿者プロフィール

ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
業界最大手のデロイトトーマツ税理士法人を経て、ブラッシュメーカー会計事務所を共同で創業。 売上高数千億円規模の外資系企業の申告や、個人資産百億円規模の方の税務相談経験など、幅広い業務提供の経験を有する。
現在は代表の河野と共に、主にベンチャー企業・中小企業向けに税務相談・申告書作成や財務コンサルティング業務を提供し、また、自社Webにて120以上の記事を執筆している。

ブラッシュメーカー会計事務所は、東京・市ヶ谷にオフィスを構える税理士事務所です。

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