太陽光発電事業における収入,費用についての考察

太陽光発電事業、ご存じの通り,固定価格買取制度による売電を行う投資事業です。

今回は、太陽光発電事業を開始するにあたって知っておきたい売電収入、必要経費についての基礎知識をご紹介します。業者のセールストークに騙されないよう、基本的な知識を身に着けておきましょう。

太陽光発電事業における表面利回りについて

太陽光発電事業における表面利回りは、だいたい10%が目安と言われることが多いです。

表面利回りは年間売電収入÷設備投資額で計算されることが多く、例えば2,000万円の設備投資で年間売電収入が200万円であれば、200万円÷2,000万円で表面利回りが10%になります。ただし、設備投資額の中に土地代が含まれているかどうか、また、系統連系工事の負担金や農地転用費用などの費用が織り込み済みであるかどうかの確認は必須であり、これらが考慮されているかどうかによって表面利回りは簡単に変わってしまいます。

また、表面利回りから色々と経費がかかったあとの手残りが最終的な利回りになるため、表面利回りといった数値や10%という数値にはあまり囚われる必要は無いでしょう。

売電収入が適正に計算されているか

影が無いかの確認

太陽光パネルによって発電が行われますが、パネルメーカーによってパネルの出力が異なります。また、それ以上にパネル設置場所の条件によって発電量が大きく異なります。

例えば、太陽光発電設備は南向きに設置された物件が良いとされていますので、設備の南方面に森や遮蔽物による影が無いかどうかの確認は行っておくと良いでしょう。気になるようであれば、購入前に現地に行ってみることをお勧めします。

損失係数が織り込まれているか

パネルメーカー等が作成した売電シミュレーションの中には、損失係数が織り込まれていない場合があります。損失係数というのは、パネルの温度や上記の影の考慮等によって、Maxで売電できた場合の発電量からどのぐらい減ることが見込まれているかの割合です。大体、パネルの最大出力×80%ぐらいの発電が見込まれると言われているようです。

上述したように、パネルの発電量は設置場所の条件によって大きく異なります。従って、パネルメーカーが作成した売電シミュレーションに対し、太陽光発電設備の販売業者が損失係数を加味して計算を行っているのか、損失係数が何%で計算されているかの確認を行っておくことをお勧めします。損失係数が何%であるか教えてくれない業者も多いですが、中には悪質な業者もおり、損失係数を考慮していない場合があります(つまり、売電収入を大きく見せることでとても良い物件に見せかけています)。太陽光発電事業を行ううえでは売電価格が最も重要なため、損失係数は購入前に事前に確認しておくべきポイントの一つと言えるでしょう。

ランニングコストの確認

保険料が織り込まれているか

太陽光発電事業における保険料とは、災害保険、盗難保険、電気の出力抑制保険等を指します。

災害保険は、基本的に地震以外対応している場合が多いです。気になる方はハザードマップを確認し、大地震が予測される地域かどうかを確認してみると良いでしょう。盗難保険は、近年話題のパネル等が盗まれた際、保証してくれるかどうかの保険です。また、電気の出力抑制保険とは、九州電力や東北電力管内で電力の買取が一時ストップした場合に保証してくれるかどうかという保険です。今現在は数日間買い取りが止まったりするようなことは無く、せいぜい数時間止まることがあるレベルのようですが、今後過疎地域については買取がストップする期間が長くなる可能性もあることから、出力抑制保険が付いているのか否かも確認されると良いでしょう。

草刈り等のメンテナンス費用

草刈り等のメンテナンス費用もバカにできません。ご自身で1,000㎡、2,000㎡、3,000㎡といった広大な土地のメンテナンスを行うことは現実的では無いでしょう。従って、メンテナンスについては業者に委託される方が多いです。

これらのメンテナンス費用は土地面積に関わらず一律の金額であることが多いので、売電収入が少ない小規模な発電設備の場合は、収入に対するメンテナンス費用の負担割合が大きくなるため注意が必要です。なお、メンテナンスはシルバー人材センター等を活用される方も多いようですが、最近はとても人気で、依頼をしても長い間待つことになる場合があるようです。やはりメンテナンスについては専門の業者に依頼しておいた方が安心して任せられるでしょう。

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なお、投資にあたってのリスク判断はご自身でお願い致します。

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注意事項
※1 本記事は2019年6月現在の法令等に基づき記載しております。
※2 本記事は一般的なケースに基づき記載しております。実際の申告等にあたっては顧問税理士等へご相談ください。
※3 本記事に記載された内容に従って行動された結果生じた損失については弊社では一切の責任を負いかねます。

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投稿者プロフィール

ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
業界最大手のデロイトトーマツ税理士法人を経て、ブラッシュメーカー会計事務所を共同で創業。 売上高数千億円規模の外資系企業の申告や、個人資産百億円規模の方の税務相談経験など、幅広い業務提供の経験を有する。
現在は代表の河野と共に、主にベンチャー企業・中小企業向けに税務相談・申告書作成や財務コンサルティング業務を提供し、また、自社Webにて120以上の記事を執筆している。

ブラッシュメーカー会計事務所は、東京・市ヶ谷にオフィスを構える税理士事務所です。

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