消費税増税Q&A(理解を深めよう2)

あと1か月で消費税の増税がスタートします(2019年10月1日)。

今回も引き続き、国税庁の消費税の軽減税率に関するQ&Aのパンフレットを基に消費税率8%、10%の解説を行います。このパンフレットは106ページもある膨大な資料ですが、たまに更新されており、いつの間にか増えている事例もあります。

なお、パンフレットの文章をそのままの引用はせず、わかりやすくするため一部省略したり文章を書き換えており、私見を含みます(原文はこちら)。

飲食料品は消費税率8%、ただし外食等は消費税率10%

しつこいですが、おさらいです。

2019年10月1日以後、消費税率は10%に引き上げられます。ただし、飲食料品については国民の生活への配慮から消費税率8%(軽減税率)が適用されます。

しかし、飲食設備のある場所における食事(例えばレストランにおける食事、椅子が設置されている屋台における食事など。いわゆる外食)については配慮する必要が無い(お金に困っていない)とされ、消費税率10%が適用されます。

従業員専用のバックヤードで飲食する場合

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問:(参考:消費税の軽減税率Q&A 問54)
弊社はスーパーマーケットを運営しており、お客さん向けのイートインスペースや休憩スペース等の飲食設備は設置しておりません。

ただし、従業員が休憩時間中に弊社の弁当等を購入し、従業員専用のバックヤードで食事をすることがあります。この場合、従業員に対して販売した弁当等は飲食料品の販売として、消費税率8%の対象になるのでしょうか(バックヤードは飲食設備と考えなくて差し支えないでしょうか。外食等に該当しないと考えて良いでしょうか)。

答:
はい、飲食料品の販売として消費税率8%の対象になります。

消費税率10%になる「食事の提供」とは、飲食設備のある場所における飲食をいいます。「飲食設備」とは、テーブル、椅子など飲食に用いられる設備であれば、その規模や目的を問いません。

ただし、従業員専用のバックヤード等のように、お客さんによって飲食に用いられないことが明らかな設備は飲食設備に該当しません

従って、貴社のように、お客さんのための飲食設備がないスーパーマーケットにおいて行われる飲食料品の販売は外食等に該当しません。つまり、従業員に販売した弁当は、店内で食べるスペースが無いと判断し、飲食料品の販売として消費税率8%が適用されます。

(参考) 貴社が従業員に対し、一般のお客さんより安い”従業員価格”で飲食料品を販売する場合も、従業員は貴社のお客さんとして飲食料品を購入していると考えます。従って、従業員価格であっても正規価格であっても消費税率の判断に影響はありません。

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補足します。

弁当などの飲食料品を販売した場合は消費税率8%が適用されますが、イートインスペース等があり、そこで食事を行う場合は外食同様に消費税率10%が適用されます。

ただし、上記の事例でいうと、スーパーマーケット内にイートインスペース等の食事できる場所がないことが明らかなため、従業員がどこで食べるにしてもスーパーマーケット内に食事できる場所はないと判断し、外食等と捉えず消費税率は8%が適用されることになります。

以上、消費税増税前のおさらいでしたがいかがでしょうか。なお、余談ですが、国税庁のQ&Aにはトイレが飲食設備になるかどうか等、異常なレベルで細かく書かれています。誰がトイレを飲食設備と判断するんだ、どこまで国税庁は細かく考えているんだ、と感じます。

消費税増税前からこの調子では運用がうまくいくとは思えませんが、消費税の増税は既に決まっていることです。

増税前に消費税の整理を行い、得意先に迷惑をかけないよう準備を行いましょう。税理士や経理部と事前に相談を行い、社内の状況を再度確認しておくことが大切です。

問い合わせ内容の一例と男性。LINE対応可能。

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注意事項
※1 本記事は2019年8月現在の法令等に基づき記載しております。
※2 本記事は一般的なケースに基づき記載しております。実際の申告等にあたっては顧問税理士等へご相談ください。
※3 本記事に記載された内容に従って行動された結果生じた損失について、弊社では一切の責任を負いかねます。

 

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投稿者プロフィール

ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
ブラッシュメーカー会計事務所 共同代表・税理士 坂根崇真
税理士法人山田&パートナーズ、業界最大手のデロイトトーマツ税理士法人を経験後、ブラッシュメーカー会計事務所を共同で創業。
法人と個人の税率差を活かした相続税の生前対策やシミュレーション、売上数千億円規模の大企業の税務相談・申告書作成など、幅広い業務提供の経験を有する。
現在は代表の河野と共に、主にベンチャー企業・中小企業向けに税務相談・申告書作成や財務コンサルティング業務を提供している。

ブラッシュメーカー会計事務所は、東京・市ヶ谷にオフィスを構える税理士事務所です。

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