開業融資

居酒屋の開業融資|客単価と夜間営業の計画

税理士 坂根崇真

新宿で税理士事務所を開業した経験があり、現在も多くのお客様を支援しています。事務所の累計融資サポート実績は2億円以上。自身も累計1億円以上の借入経験があり、借り手の立場も踏まえ、サポートしています。元飲食店経営者のスタッフも在籍しており、飲食店開業支援に強みを持っています。

悩んでいる方
金曜・土曜は売上を見込めそうですが、平日は読めません。居酒屋の融資計画は、どの客数と客単価で作ればよいでしょうか?

居酒屋の開業融資では、平日と週末の客数・客単価を分け、予定する営業時間と人員で売上を作れるか、その売上から返済できるかを確かめます。忙しい週末の売上を全営業日に広げるより、客数が少ない日の支払いまで入れると、借入希望額の根拠を説明しやすくなります。

この記事は、接待を行わず、料理と酒類を提供する一般的な居酒屋を開業する方に向けています。制度選びや申込み全体の流れは、飲食店の開業融資ガイドで確認できます。ここでは曜日差と夜間の営業条件が、借入後の資金計画につながっているかを整理します。

読みたいところから確認する

売上は、一日の平均より曜日別に積み上げる

居酒屋では、会社帰りに少人数で入る平日と、週末にまとまって食事をする日で、利用のされ方が変わります。夜の営業時間だけでなく、何時に何組が入り、どのくらい席を使うかを考えてみましょう。

日本政策金融公庫の居酒屋向け創業情報では、売上の根拠を明確にし、予定地周辺の状況を平日と週末などに分けて観察する考え方が案内されています。勤務時の経験がある方も、新しい立地やメニューへ置き換えた理由を添えると、数字を説明しやすくなります。

次は24席、17時から23時まで営業する架空の居酒屋の例です。月の営業を平日18日、週末8日の26日と仮定し、売上と客単価は税込、金額は円で統一します。曜日や単価の数字は相場や自社の事例ではありません。

表は横にスクロールできます。

区分 一日の延べ客数 客単価 営業日数 月の売上
平日 24人 3,800円 18日 1,641,600円
週末 40人 4,300円 8日 1,376,000円
合計 ― ― 26日 3,017,600円

計算は、それぞれ「一日の延べ客数×客単価×営業日数」です。24席に対して平日は1回転、週末は約1.67回転に相当します。延べ客数をすでに置いているため、同じ意味の稼働率を重ねて掛けません。

この売上表の隣に、平日の来店時間、週末の組人数、観察した日を残します。予約の見込みを使う場合は、実際に確定した予約と、集客で目指す人数も分けて扱いましょう。

営業日をカレンダーへ置いてから、曜日を分ける

平日18日、週末8日という本稿の数字は、自作の比較条件です。自店の表では、予定する定休日、貸切、仕込みや休業の予定をカレンダーへ入れて、実際に営業する日を数えます。曜日別売上を作る前に日数がそろうと、開店した月と通常の月の違いも説明できます。

「週末」という言葉の範囲も自店で決めます。金曜日を含めるのか、土日だけか、祝日前をどう扱うかで、人数と単価の置き方は変わります。貸切や宴会がある日を通常営業と同じ行へ入れる場合には、同じ売上の前提を使えるかを見ます。件数がまだ決まっていない宴会は、確定した予約と見込みを分けます。

開業予定が月の途中なら、通常月の26日を初月へそのまま写すのではなく、その月に営業できる日を数えます。工事や準備の予定は別に整理し、ここでは売上計画へ使う日数を確かめます。返済が始まる月に、通常の客数が積み上がっているかも比較する材料になります。

店を休む日にも、家賃や固定の給与などが残ることがあります。営業日数を減らした案は、売上と支払いを同じ率で小さくする前に、変わる費用と変わらない費用を区分します。日数の少ない月を借入返済へどう反映するかが、曜日を分ける計画の使い道です。

客数の根拠は、主な来店場面と結び付ける

平日は仕事帰りの食事、週末は友人同士の集まりなど、想定する来店場面によって人数と注文の組合せが変わります。立地、価格、主な商品、来店しやすい時間帯を示し、なぜその場面を中心に考えたかを整理します。近隣に人通りがあることと、その人が自店へ来ることは、同じ情報ではありません。

予定地を観察する場合は、見た曜日と時間、周辺の営業状況を記録します。駅からの帰り道、近隣の住宅や事業所、終電前後など、想定した来店と関係する場面を選びます。まだ観察していないところは仮定として残し、追加で何を確かめるかを示してください。

本稿の平日24人、週末40人も、自店で受け入れられる人数を説明するための仮定です。他店が満席だから同じ人数が来る、という根拠へ置き換えるものではありません。客席の配置と提供の動きに合うかを確かめた上で、来店を見込む材料を別に準備します。

表は横にスクロールできます。

売上へ使う前提 記録する内容 分けておく状態
営業日数 曜日、定休日、実際に開ける日 通常月と初月、休業予定
来店の場面 食事、少人数の集まり等 観察したことと将来の見込み
延べ客数 一日に案内する人数 席の容量と需要の根拠
予約等 人数、条件、開催日 決まった予約と未確定の期待

この整理は、詳しい販売施策の計画書を全部作る作業とは別に、借入の説明へ使う売上の前提をそろえるためのものです。どの曜日が資金配分を支えるかが見えると、客数が少ない場合の比較も作りやすくなります。

客単価は、料理と酒類の注文から説明する

客単価3,800円を置いたら、一人のお客様が何を注文するかへ戻します。酒類がよく出る店でも、注文の組合せと原価を確認しておくと、売上と仕入の説明がつながります。

たとえば平日の仮定を、料理1,900円、酒類1,500円、ノンアルコール飲料等400円と分けると、合計3,800円です。週末は料理2,200円、酒類1,700円、その他400円で4,300円。実際のメニュー価格と注文数が合うかを、予定する客層に照らして見ます。

この注文構成で月の売上を分けると、料理1,524,800円、酒類1,192,000円、その他300,800円で、合計は3,017,600円です。酒類売上と料理売上が区別されていると、客単価が変わった理由や仕入を増やす時期を考えやすくなります。

飲み放題やコースを用意する店では、単品の売上をさらに重ねて足さないようにします。コースに含まれる料理・飲料と追加注文を分けて、客単価を組み直します。高い単価を置くことより、その注文を受けられるメニューと人員があるかを確かめることが大切です。

酒類の売上は、注文の量と仕入れの負担を一緒に見る

居酒屋の客単価を置く際は、料理と飲み物、その他の注文を分けます。飲み物を多く注文する方だけを標準にするより、食事中心の方や短い利用の方も含めて、どの組合せを計画へ使ったかを示します。本稿の金額も、来店した全員が同じ注文をしたという実績ではなく、比較用の平均額です。

コースや飲み放題を使う営業なら、料金に含む料理と酒類を、追加売上へ再び足していないかを見ます。コースの人数と単価で売上を作った後に、その飲み物を個別注文の売上として重ねると、客数は合っていても月商が大きくなります。商品別に作った表と、客数別に作った表が同じ合計になるかを確かめましょう。

酒類には保存できるものもありますが、在庫を持つための現金は必要です。品ぞろえを増やす案では、何をどのくらい先に買うか、仕入先への支払日、売れるまでの期間を見ます。料理と酒類の売上区分を作る目的は、比率をよく見せることではなく、その営業に必要な支払いと現金の動きを説明することです。

売上が増える案でも、仕入量、提供作業、割れ物や消耗品、決済の費用が変わる場合があります。客単価を上げた行だけを書き換えるより、注文の内容がどう変わるかを示して支払いへつなげます。実際の原価や支払条件がまだ分からないものは、仮定であることと確認予定を残します。

平均単価が下がる場合を、人数と分けて比べる

人数は計画どおりでも、料理中心の注文が増えるなどして平均単価が変わることがあります。客数の減少と単価の低下は、別の比較にすると影響が分かります。どちらの変化かが分かれば、見直すメニュー、営業の時間、仕入れの量も選びやすくなります。

本稿の例で、週末40人と8日はそのまま、週末の客単価だけ4,300円から3,800円へ変える仮定なら、差は一人500円です。500円×40人×8日で月商は160,000円減り、合計は2,857,600円になります。値引きの推奨でも、実際に必ずこの単価になる予測でもなく、人数と単価を分けるための比較です。

返済への影響を見る際は、売上が160,000円減ることだけで判断せず、その条件で動く支払いも計算します。後の資金配分で置く36%の売上連動支払いを同じにすると、返済後に残る額は13,864円になります。通常例の116,264円との差は102,400円です。単価の変化でも、元の余力が大きく動くことを説明できます。

夜の混雑を、席と厨房の動きで確かめる

週末40人を24席で受ける計画は、一度満席になれば終わる計画ではありません。最初の組が帰ったあと、次のお客様が入る時間も必要です。宴会の長い滞在や、四人掛けを二人で使う場合も含めて、予定する人数を席の配置と照合します。

仮に一人の滞在120分、片付け等10分、客席を使える時間6時間と置くと、全席を連続利用する粗い上限計算は「24席×360分÷130分」で約66.5人相当です。これは来店需要の予測ではなく、席の時間を使う理想条件での計算です。実際には空席の時間や来店の集中があるため、この上限を売上へそのまま採用しません。

週末40人は、この仮定で一日の客席時間の約60.2%を使います。平均では収まりそうでも、全員が同じ時間に来ると案内できないことがあります。18時、20時、閉店前などに分けて、厨房とホールがどの人数を扱うかも考えておきましょう。

給与の計画には、開店前の仕込みと閉店後の片付けも加えます。席が埋まる時間だけ人員を置いた表だと、営業の動きと支払いの予定が合わなくなることがあります。

一組の人数と、テーブルの使い方を確かめる

24席の店で、来店したお客様がすべて一席ずつ無駄なく使うとは限りません。二人が四人席を使う、予約のため席を空けておく、テーブルをつなげると通路が変わるなどの場面があります。延べ40人を受け入れる計画なら、想定する組数と組ごとの人数を配置へ戻してみましょう。

客単価を高く置く案は、ゆっくり料理や酒を楽しむ営業になり、席を使う時間が長くなることもあります。単価の高い場面と、短い滞在の回転だけを一つの計画へ足すのではなく、同じ来店場面で成立するかを確認します。本稿の滞在120分と準備10分も、実測ではなく仮定です。

予約を受ける場合は、開始時刻、予定人数、注文の方法を記録すると、通常の来店と重なる時間が見えます。人数が少なくなった場合や、予定より遅れて来る場合の営業への影響も整理します。未確定の予約を売上へ入れる案では、その確度と、予約のない場合の比較を分けて示す方法が取れます。

厨房と会計が重なる時間まで、人数の計画へつなげる

夜の営業では、最初の注文が同時に入り、後から追加料理や飲み物が続くことがあります。席が空いていても、調理や提供が追い付かなければ、その時間へ予定した人数を案内しにくくなります。客席の理論値と、商品を出せる作業量を別の欄で見ておくと、売上と人員の計画がつながります。

店主が調理しながら会計も担当する案なら、来店の受付、料理、飲み物、会計、片付けのどこを誰が行うかを並べます。忙しい曜日だけ人員を増やす案では、その支払いを通常例の給与へ含めたか、追加費用として別に置いたかを確認します。人数だけ増えて費用が変わらない表より、作業と支払いが同じ営業を見ている表にします。

仕込みを営業前に移せる場合でも、そのための時間、人員、保管設備が必要になることがあります。客席の回転を高くする対策を選ぶ際は、何を変えるための作業かを示し、増える費用と設備を加えて再計算します。客数の目標を上げる作業と、実際に受け入れる準備を合わせることが、融資の説明の材料になります。

開業資金や事業計画の準備でお困りの方へ。お店の計画やお悩みをお聞かせください。

午前0時以降の酒類提供は、営業条件を先に確認する

営業時間を延ばせば売上が増えると考える前に、その営業が予定地でできるかを確認します。警視庁は、午前0時から午前6時に設備を設けて酒類を提供する飲食店営業を、深夜における酒類提供飲食店営業として案内しています。通常の営業として主食に当たる食事を提供するものは、この定義から除かれる旨も示されています。

深夜営業を計画する居酒屋では、営業内容と所在地を管轄警察署に伝え、届出の対象か、予定する形で営業できるかを確かめます。警視庁の届出案内には、営業開始届出書、営業の方法、営業所の平面図等が掲載されています。食事を出すという一点で例外を判断せず、実際の営業の形を説明しましょう。

保健所の飲食店営業に関する手続きと、深夜の酒類提供に関する届出は、それぞれの担当窓口で確認します。接待等を伴う別の営業区分を、この居酒屋の計画に含めて扱うこともしません。

今回の売上例は23時までの営業で作っています。午前0時以降の営業分は加えていません。延長を考える場合は、必要な営業手続きと、人員・光熱費等の追加支払いを確認したうえで、別の案として比べると借入の判断に使いやすくなります。

営業時間を延ばす案は、別の条件の表にする

本稿の売上例は23時までの営業です。遅い時間の売上を追加したい場合は、現在の表へ人数だけを足すより、提供する商品、主な客層、入店する時刻、滞在、人員、閉店後の作業を別に整理します。延長した時間へ既存の客数が移っただけなら、店全体の売上が増える案とは限りません。

営業の該当性や必要な手続きは、店舗の所在地と実際の営業内容を示して管轄へ確認します。食事も提供するという説明だけで、主食を通常提供する営業の例外へ自動的に当てはめず、現在の計画に必要な確認を残します。営業条件の確認が終わる前に、その時間の売上を確定した返済の根拠へ置かないようにします。

延長する案の支払いには、人員、光熱費、清掃、仕込みなど、増える項目を入れます。勤務する人の労働時間や必要な割増等は、その勤務条件と現行の労務の扱いで確認する内容です。この融資の表では、一律の人件費割合で確定せず、自店の支払予算と適用条件をそろえます。

一方、23時までの営業を保つ案では、その時間内の客数や注文の組合せを見直すことになります。どちらの案でも、予定する売上と費用、必要な手続きを同じ条件で比較します。遅くまで営業すること自体を、借入の増額や返済余力へ直結させるものではありません。

酒類の仕入と、返済に使えるお金を分ける

営業が始まると、酒類をまとめて仕入れる月や、予約に備えて在庫を増やす月があります。仕入代金を払う日と売上代金の入金日を並べ、在庫を増やすためのお金を返済へ使い切らない計画にします。

次は、月商3,017,600円の例を個人事業の月次資金配分へつなげた仮定です。売上は同月に全額入金し、仕入等の売上連動支払いを36%と置きます。36%は業界の標準を示す数値ではありません。従業員の給与等750,000円、家賃300,000円、その他250,000円を仮定しています。

表は横にスクロールできます。

項目 仮定の月額
売上代金の入金 3,017,600円
仕入等の支払い(36%) 1,086,336円
給与等・家賃・その他 1,300,000円
営業の支払い後に残る額 631,264円
店主の生活費へ回す額 250,000円
税金・社会保険に備える額 100,000円
設備修理・更新に備える額 60,000円
新しい借入の元金・利息(月額の仮定) 105,000円
配分後に残る額 116,264円

返済105,000円は、元金90,000円、利息15,000円と置いた一か月の仮定額です。公庫の適用条件や実際の返済額を示すものではありません。生活費・税金等の確保額は会計上の経費と同一ではなく、この表では減価償却と設備購入も分けています。

営業の支払い後に631,264円残るという計算だけでは、返済を判断しにくいものです。生活費と将来の支払いへ確保する額まで並べると、借入後に使えるお金が見えます。法人は役員報酬等を含む会社の支払いへ組み直し、個人の家計と分けて考えます。

酒類を先に仕入れる月の現金も、別に比べる

本稿の36%は、仕入れ等を同じ月に支払う簡略例です。実際には商品の追加、まとめ買い、支払条件の変更などで、売上の割合から作った支払いと現金の動きが違うことがあります。酒類の品ぞろえを増やす案では、売上に使う数量と、先に持つ在庫を分けて記入します。

たとえば、通常の仮定例に、今月先に払う追加在庫の仕入代100,000円を加え、その他の入出金と返済を同じにすると、返済後の現金配分は116,264円から16,264円へ変わります。この10万円は、元の36%の支払いへ入れていない追加の実支払額という仮定です。すでに含む仕入れをもう一度足す例ではありません。

在庫の購入を増やしたからといって、その金額がすべて当月に使った商品の原価になるとは限りません。ここでは会計上の利益ではなく、支払った後に残る現金を見ています。棚卸の処理と資金配分の表は目的が違うため、どちらの数字を比較しているかを明記します。

先払いをした月だけの不足なら、いつ商品が売れ、代金が入り、次の仕入れを払うかを合わせて見ます。毎月在庫を増やし続ける案なら、一回分の予備資金だけで足りるとは判断しにくくなります。追加の品ぞろえが営業へ必要か、保管や提供の負担も含めて、実際に持つ量を整理します。

カード売上の入金待ちがある場合も、酒類の売上を計上した月に全額使えるとは限りません。売上の総額、決済手数料、振込額、振込日を分け、家賃や返済の前に使える額を見ます。売上が計画どおりでも、その日へ入っていないお金を返済に使う前提へ足さないことが、現金の表の役割です。

週末の客数が少ない月でも、同じ返済を続けられるか

週末の店内客数が40人から28人に下がり、他の売上条件を同じにすると、月商は412,800円減って2,604,800円です。売上連動支払いも36%として減らし、他の配分を据え置くと、返済後は147,928円の不足になります。

この比較は、週末への依存が資金へどう響くかを知るための仮定です。忙しい日の見通しだけで借入額を決めず、平日の客数、予約のない週末、開店当初などを分けて確かめます。実際の税額、在庫増加、カード入金待ち、追加工事等があれば、その月の支払いも加えて見直します。

足りない分を残す運転資金と、繰り返し不足する営業条件は分けて考えたいところです。開店直後の不足へ備えるだけでなく、客単価、仕入、人員、家賃、投資の範囲で現実的に変えられる項目を選び、通常の営業でも返済を続けられる形を探します。

客数・単価・在庫の変化を別々に並べる

どの条件が資金へ響くかを見るときは、まず一つずつ変えます。客数と単価と営業時間を同時に変更すると、どの理由で不足したかを見つけにくくなります。本稿の条件を使い、週末客数、週末単価、追加在庫の支払いを別の案として比べると、次のようになります。

表は横にスクロールできます。

比較する仮定 月の売上 新返済後の現金配分
通常想定 3,017,600円 116,264円
週末40人→28人、単価同じ 2,604,800円 マイナス147,928円
週末単価4,300円→3,800円、人数同じ 2,857,600円 13,864円
通常想定に追加在庫の先行支払10万円 3,017,600円 16,264円

客数と単価の案では売上連動支払いを36%で動かし、給与等・家賃・その他130万円、家計等の配分41万円、返済10万5千円を同じにしています。在庫の案だけは、その通常の支払いへ別途10万円を加えました。すべて税込入出金の仮定で、利益や実際の税額を計算する表ではありません。

売上が減った二つの案は、理由が違います。人数が少ないなら来店場面や営業日の根拠、単価が低いなら注文の組合せや価格の前提へ戻ります。在庫の案は、売上を変えずに支払い時期と量を変えたものです。不足や小さい余力の原因を区別すると、営業と借入額のどちらをどう見直すかを考えられます。

必要なら、その後に複数の条件を同時に変える比較も作ります。人数が減り、在庫代も先に払う月なら、同じ表へ二つを反映します。ただし、最初に別々の影響を確かめておく方が、どの前提を変えた案かを説明できます。計算結果が余る案だけを選ぶより、起こりそうな営業の状態を言葉へ戻すことが大切です。

曜日別の売上・返済シートを記入する順番

最初に、個人か法人か、予定する閉店時刻、席数を記入します。次に、その月の営業日をカレンダーで数え、平日と週末の区分を決めます。曜日の名前だけで数字を埋めず、営業する日数と、主な来店場面が対応しているかを確かめます。

客数は、一日の延べ人数として記入します。予約のある日と通常営業の日を分ける場合には、それぞれの人数を加え、同じ予約を通常客数にも含めていないかを見ます。席の配置と滞在時間の確認は別欄へ置き、人数が入り切ることと、需要を見込むことを分けて説明します。

単価は、料理、酒類、その他の注文の仮定を添えて記入します。人数別売上から作った月額と、商品区分の月額を合計して照合すると、セット商品や飲み放題等の二重計上を見つけやすくなります。特定の商品が変わる案では、単価だけでなく仕入れ等の支払いも見直します。

支払いの欄は、売上へ連動して動くものと、固定して残るものへ分けます。給与の予算では、営業前後の作業や忙しい曜日の人員を含めたかを確認します。家賃やその他の項目も、支払日や年に数回払うものを添えると、月ごとの違いを説明しやすくなります。

その後に、個人の生活費等の配分、設備に残す額、既存借入、新しい借入の元金と利息を置きます。本稿は新しい借入の仮定を一行へまとめているため、自店では元金と利息の欄へ分けて記入して構いません。法人の場合は役員報酬等を会社の支払いへ組み直し、店主個人の手取りと会社の現金を混ぜないようにします。

最後に、通常想定と、客数や単価を変えた案を並べます。変更した項目へ印を付け、据え置いた項目が実際にも変わらないかを確かめます。追加の仕入れや夜間の費用を入れたら、その費用が別の欄へすでに含まれていないかも見ます。単位は円か万円へ統一し、表の合計と説明する金額をそろえましょう。

表は横にスクロールできます。

順番 シートへ入れるもの つながりを確かめる先
1 主体、席数、営業時間、営業日 実際に行う営業の案
2 曜日別の延べ人数 来店場面、予約、席の使い方
3 料理・酒類等の単価 注文の組合せと月商
4 仕入れ・給与・家賃等 同じ営業で必要な支払い
5 家計等の配分、元金・利息 主体別の資金と返済
6 客数・単価・在庫の別案 何が変わると不足するか

営業の違いに合わせて、借入の説明を整える

食事中心で短い利用も多い店なら、料理の注文と滞在を中心に単価と人数を説明します。酒類の売上を大きく置く計画へ無理に合わせず、その営業で残る額を計算します。料理の仕込みや提供に必要な人員も、人数と同じ条件で記入します。

少人数で長く過ごす店なら、席の組合せと追加注文、滞在時間を一緒に見ます。客単価の高さだけで返済を判断せず、案内できる組数や営業時間、酒類を保管する現金の負担へ戻します。長い滞在を店の特徴にする場合は、その特徴を維持できる営業と支払いの案を選びます。

週末へ売上が集まる店なら、通常の平日と予約のない週末を分けて確認します。忙しい日の客数を月全体へ広げるより、弱い日も含めた合計へ固定支払いと返済を置きます。開店直後で実績がない方は、仮定を置いた理由と、営業後にどの記録で見直すかを決めておくと、計画の使い道が明確になります。

すでに営業している方は、POS等の売上区分と、仕入先への支払い、通帳の入金から、計画との差を取り出せます。来店人数や単価を記録していない場合も、まず手元にある情報から分かる範囲を整理します。追加で記録するものを決めれば、次の設備投資や借入を考える際に根拠を増やせます。

借入条件が提示された段階では、仮定の返済105,000円を、実際の元金、利息、開始時期へ置き換えます。売上や仕入れの案が変わっていれば同時に反映し、その条件でどの月へ現金を残す必要があるかを見ます。借入額を説明する際は、曜日別売上の根拠、低い売上の比較、予定する夜間営業の確認状態を一緒に伝えましょう。

居酒屋の融資計画を、自店の営業に合わせたい方へ

新宿で居酒屋を開業する方で、「平日と週末をどう分けるか迷う」「酒類の在庫と返済が重なりそう」「夜間の人員まで入れると資金が足りない」という場合は、予定する席数、メニュー、営業時間、借入希望額を一緒に整理できます。

開業融資の支援をご検討の方は、作りたいお店の姿と、お悩みをお聞かせください。営業手続きの確認と資金計画を並べ、借入後も店を続けるために何を確かめたいかを考えていきましょう。

新宿の飲食店創業融資サポート

\お店を開く準備を、一緒に/

物件・内装・厨房の費用や、開店後の運転資金。
どこから準備するか迷っている方も、お悩みをお聞かせください。


税務監修:税理士 坂根崇真

  • この記事を書いた人

税理士 坂根崇真

新宿で税理士事務所を開業した経験があり、現在も多くのお客様を支援しています。事務所の累計融資サポート実績は2億円以上。自身も累計1億円以上の借入経験があり、借り手の立場も踏まえ、サポートしています。元飲食店経営者のスタッフも在籍しており、飲食店開業支援に強みを持っています。

-開業融資