開業融資

カフェの開業融資|席数・滞在時間をどう説明する?

税理士 坂根崇真

新宿で税理士事務所を開業した経験があり、現在も多くのお客様を支援しています。事務所の累計融資サポート実績は2億円以上。自身も累計1億円以上の借入経験があり、借り手の立場も踏まえ、サポートしています。元飲食店経営者のスタッフも在籍しており、飲食店開業支援に強みを持っています。

悩んでいる方
ゆっくり過ごせるカフェにしたいのですが、長く滞在していただく店でも、融資の売上計画は説明できるでしょうか?

カフェの開業融資では、席数・滞在時間・客単価から売上の根拠を作り、その営業で借入後の支払いを続けられるかを確かめます。長時間滞在という特徴だけで判断するのでなく、利用できる席と時間、注文の組合せ、持帰りの売上を分けると、自店の計画を説明しやすくなります。

制度選びや申込みの全体像は、飲食店の開業融資ガイドで確認できます。この記事では、席を使うお客様がゆっくり過ごすカフェを想定し、売上の前提が返済の見通しにつながっているかを整理します。

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店の特徴を、客席を使う時間へ置き換える

長く読書をしていただく店、近隣の方が会話を楽しむ店、短い休憩にコーヒーを買う店では、同じ16席でも一日に利用できる人数が変わります。「落ち着ける店」という言葉を、どのお客様が、どの時間帯に、どのくらい滞在するかへ置き換えてみましょう。

融資の資料には、その違いを席数、延べ客数、客単価へつなげて書きます。日本政策金融公庫の飲食業向け創業手引も、売上の根拠と、無理なく返済できる計画を点検する構成になっています。公式の例の回転数をそのまま入れるのでなく、自店の利用のされ方に照らして考えます。

席数は図面に椅子が描かれている数だけで判断せず、実際に使う席を確認します。二人のお客様が四人掛けを使う場合、椅子が空いていても別の組を案内しにくいことがあります。カウンターとテーブルを分けて観察すると、人数の見込みを作りやすくなります。

図面にある席数と、営業で使う席数をそろえる

物件の募集図面に16席と書いてあっても、自分のカフェで同じ数の席を使えるかを確認します。厨房、レジ、受渡し、客席の通路、荷物を置く場所などを考えると、机や椅子の配置が変わることがあるからです。融資計画に使う席数は、採用する営業の配置と対応させましょう。

一人のお客様が多い店で大きなテーブルを置く場合と、二人向けの席を多く置く場合では、同じ人数が入っていても空き席の使い方が変わります。テーブルの一部が空いていても、別のお客様をそこへ案内できない営業なら、その席は人数の計算にそのまま使いにくくなります。総席数と、想定する来店人数の組合せを見ます。

長く過ごす店では、座席だけでなく、注文や会計の方式も滞在に関係します。入店時に注文と会計をするのか、席でメニューを選ぶのか、退店時に会計するのかによって、席を使う時間の内訳が変わります。お客様が飲み物を楽しむ時間へ、注文待ち、提供、片付けなどの時間をどう含めたかを説明できる形にします。

席を増やす案でも、座れる人数だけで売上が増えるとは限りません。追加した席へ商品を届ける動き、厨房の作業、会計の待ち時間を合わせて見ます。内装費の明細をすべて作り直す前に、「この配置で想定する人数を受け入れられるか」を確かめることが、売上の根拠を整える作業になります。

滞在時間は、店の特徴に合う観察から置く

仕事や読書をしながら長く過ごすカフェと、乗換えの途中に飲み物を買うカフェでは、同じ回転数を当てはめにくいものです。自分が用意する席、商品、営業時間から、主なお客様がどのくらい過ごすかを仮定します。似た名前の業態というだけで、他店の数字を自店の根拠にする必要はありません。

予定地の近くを観察するときは、平日と休日、昼と夕方などを分けて記録します。入店が集中する時間、退店が重なる時間、空席があるのに厨房が忙しい時間など、売上の仮定と関係する場面を見ます。一度の混雑を一日中の状態へ広げず、観察できた事実と、まだ仮定で置く部分を区分します。

開業前に実測できない時間があるなら、短い滞在と長い滞在の二つの案を作る方法もあります。本稿の90分と150分も、実際の平均滞在ではなく、比較のための仮定です。滞在が長くなると予定の客数を受け入れる余地がどう変わるかを見て、どの時間帯を追加で確かめたいかを選びます。

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観察や仮定で見る項目 記録する内容 融資の説明で使う場面
主な来店場面 平日昼、休日午後、短い持帰り等 客数を置いた理由を示す
席の使われ方 一人、二人、複数人と配置 総席数と受け入れる人数を合わせる
注文と提供 注文待ち、提供、追加注文 滞在や厨房処理の仮定を整理する
退店後の準備 清掃、片付け、次の案内 席を使える時間を計算する

この記録は、他店の売上やお客様の個人情報を集めるためのものではありません。自店の仮定に不足する観察項目を見つける材料です。資料へ示す際は、観察日と場面、そこから自分が置いた計画値を分けて書きます。

平日・休日の店内売上と、持帰りを分ける

次は16席のカフェの、仮定の月間売上例です。単価と売上は税込、金額は円。平日18日、休日8日の計26日営業と置きます。回転数は、その日の店内の延べ客数を16席で割った値です。すでに実際の利用人数を想定しているため、同じ意味の稼働率を追加で掛けません。

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区分 仮定の計算 月の売上
平日の店内 16席×2回転×1,200円×18日 691,200円
休日の店内 16席×2.75回転×1,400円×8日 492,800円
持帰り専用の注文 10件×700円×26日 182,000円
合計 上の三つを合算 1,366,000円

この例では平日は店内32人、休日は44人です。持帰りの10件は、店内利用とは別のお客様による注文として置いています。同じお客様が店内の注文に加えて商品を持ち帰る店では、追加購入の金額を分けて記録し、同じ注文を二度売上に入れないようにします。

休日の客単価を高くした理由も、説明の材料です。食事とドリンクのセットを注文する割合を仮定したなら、価格表と注文の組合せを添えます。休日だから高く置くというだけでは、計算と店の特徴がつながりにくくなります。

回転と客単価の計画は、同じ来店場面に合わせる

休日のお客様がゆっくり過ごし、追加の飲み物や食事を注文する計画なら、客単価と滞在を一緒に見ます。単価だけを休日の高い額へ変え、回転数は短時間利用のままにすると、二つの前提が違う営業を見ていることがあります。何を注文し、どれくらい席を使う想定かを一組にします。

回転数は、一日に席を何回使うかを表す計画上の数字です。16席がずっと満席という意味ではなく、延べ客数を席数で割った値として説明できます。本稿では平日32人、休日44人を置いています。その人数が来る理由と、人数を受け入れられる時間は、それぞれ別に確かめる必要があります。

客単価は、全員が最も高いセットを買う前提ではなく、注文の組合せから置きます。飲み物のみの方、食事をする方、追加注文のある方をどう見込むかをメニュー案へ添えれば、平均額の根拠をたどれます。セットへ含まれる商品を個別の追加売上へ重ねないことも、計算をそろえるための確認です。

平日と休日の営業日数は、実際に開ける日を数えます。月の途中から開店するなら、通常月の26日を初月へそのまま使いません。月商の例と、開店してから客数が増えるまでの計画を分ければ、借入返済が始まる時期の資金も考えやすくなります。

滞在が長いとき、予定の客数を収容できるか

売上が計算できても、その人数が席を使えるかを確かめたいところです。まずは、席を利用できる時間の粗い上限を見ます。来店の需要を予測する計算ではなく、計画に大きな無理がないかを探す補助計算です。

同じ16席、客席を使う営業時間8時間と仮定します。滞在時間に片付け・次のお客様の準備10分を加え、全席を連続して使える理想的な条件で計算すると、次のようになります。

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仮定する利用時間 一席を使う合計時間 一日の席利用の上限計算
滞在90分+準備10分 100分 16席×480分÷100分=76.8人相当
滞在150分+準備10分 160分 16席×480分÷160分=48人相当

76.8人相当という数字は、実際に来店する人数を表していません。空く時間、組人数、来店の集中、閉店時刻があるため、単純計算の上限まで使えるとは限りません。

休日44人を、一人160分の条件で収容すると、44人×160分で7,040席・分を使います。ここでの「席・分」は、席数×時間(分)を表す座席時間の単位です。一日の客席時間は16席×480分で7,680席・分。約91.7%を利用する計算です。朝から夕方まで平均してこれだけ使う必要があると分かると、午後だけ混雑する店では、人数の見込みをもう一度考える材料になります。

長く滞在していただく方針を変えなくても、席の配置、予約・混雑の時間、料理提供の方法を考えられます。回転数を大きくして表を整える前に、予定するお客様がどの時間に入れるかを確認しましょう。

一日全体に余裕があっても、来店が集中する時間を調べる

席時間の計算は、営業中の全席が連続して使えるという単純化です。16席が8時間使える計算でも、来店が午後へ集中するなら、その前の空席時間を午後へ持ち越すことはできません。売上の仮定に休日44人を置く場合は、その人数がどの時間帯へ分かれるかを説明する材料が必要です。

たとえば、比較のために、席を使う時間を「滞在150分と準備10分」の合計160分へ固定します。16席を実質的に使える時間が8時間なら48人相当、6時間なら36人相当、4時間なら24人相当という理論計算になります。時間を変えただけでも、予定の44人を受け入れる余地は変わります。

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仮定する連続利用可能な時間 計算する座席時間 一人160分の理論値
8時間 16席×480分=7,680席・分 48人相当
6時間 16席×360分=5,760席・分 36人相当
4時間 16席×240分=3,840席・分 24人相当

この表は、8時間営業の店が必ず48人を受け入れられるという意味ではありません。準備や来店の集中、席の組合せを無視した理論値です。6時間の欄で44人を計画すると、必要な7,040席・分に対し5,760席・分しかなく、1,280席・分の差が出ます。何を変えなければ人数と時間が合わないかを見つけるために使います。

対応を考えるなら、早い時間の来店を作る、注文や会計の待ちを減らす、席の配置を変えるなど、店の特徴を保ちながら動かせる項目を選びます。長く過ごせることが店の魅力なら、滞在を短くする案だけで計画を整えるのではなく、人数や単価、営業の費用を改めて見直す方法もあります。

満席と、厨房が忙しい状態を分けて見る

客席に空きがあっても、注文をさばく余力がない時間があります。飲み物だけの注文と、食事を含む注文では作業の時間が違い、同じ客数でも仕込み、加熱、盛り付け、洗い物が変わります。席数の式が通ることと、その売上を提供できることを別々に確認します。

注文が重なる時間には、会計と調理を同じ人が担当しているかも見ます。持帰りの受渡し、店内の追加注文、食器の片付けが同じ時間へ集まるなら、仕事の順番を整理します。人員を増やす案は、追加される支払いも資金計画へ入れる必要があります。売上だけを増やした表より、処理できる量と費用が同じ営業を見ている表の方が説明できます。

練習用の確認として、一つの忙しい時間帯を紙へ書き出す方法があります。どの注文を誰が受け、どの設備を使い、誰が渡すかを並べると、席以外に詰まりそうなところが見えます。調理の具体的な商品設計をすべて完成させるのではなく、予定する客数を提供できるかに関係する作業へ絞って確認します。

開業資金や事業計画の準備でお困りの方へ。お店の計画やお悩みをお聞かせください。

持帰りの売上は、厨房と人員の余力まで見る

持帰りは店内の席を使わないため、席数の計算とは別に売上を積み上げられます。一方で、ドリンクの抽出、包装、会計の仕事は増えます。休日の店内44人を対応する時間に、持帰り10件も受けられるかを、実際の作業の順番で考えてみましょう。

小さな厨房なら、注文が集中する時間だけ持帰り商品を絞る、準備しやすい商品を選ぶなどの方法もあります。持帰りが増えてスタッフを増やすなら、その支払いまで一緒に計画へ入れます。売上の追加だけを返済余力へ加えると、営業の忙しさと資金の表が離れやすくなります。

店内と持帰りの客単価は、同じにする必要はありません。税込の販売価格で統一し、それぞれの売上に対応する食材、包材、決済手数料等を分けて見ます。カード等の売上代金は、注文した日の売上と実際の入金日を区別して資金の予定へ置きます。

持帰りを増やす案は、追加して残る額まで比較する

店内の長い滞在を保ちながら売上を増やしたいとき、持帰り注文を追加する案が考えられます。客席を使わない注文でも、材料、包装、会計、人員の支払いはあります。追加売上がそのまま借入返済へ回るという置き方ではなく、増える支払いを差し引いて比較しましょう。

次は、持帰り専用の注文を一日4件増やせると仮定した追加案です。単価700円、営業26日で、追加売上は72,800円。売上に連動する材料・包装等の支払いを30%へまとめて置くと21,840円で、それを引いた額は50,960円です。実際の原価率や包装費の水準を示す数字ではなく、独自の比較条件です。

さらに、追加の作業へ月40,000円の支払予算が必要と仮定すると、追加分で残る額は10,960円です。40,000円は法定賃金や採用費の見積ではなく、計算用に置いた一月の予算です。実際は勤務時間、賃金、事業主負担などを自店の条件で計算します。

表は横にスクロールできます。

持帰りを追加する仮定 月額
4件×700円×26日の追加売上 72,800円
追加売上に連動する支払い30% 21,840円
差引き 50,960円
追加作業の支払予算 40,000円
追加案で配分へ回る額 10,960円

既存の持帰り10件に加える案であり、店内注文を持帰りへ数え直した売上ではありません。新しい4件が見込める理由と、店内の提供を維持したまま受けられるかを別に確かめます。包装等を30%へ含めたこの例では、同じ包装費を固定支払いにも重ねないようにします。

後の資金配分例で生じる23,800円の不足へ、この追加案の10,960円だけを加えると、まだ12,840円の不足が残ります。売上を増やす案を一つ作ったことと、返済後の資金が足りることを分けて見ると、次に何を確かめるかが分かります。持帰りの需要や追加費用の根拠が弱いまま、追加分を確定した返済原資へ使わないことも大切です。

店内と持帰りの計画を、注文の記録へ戻す

開業後に計画と実績を比べる際は、会計の件数と来店人数が同じかを確認します。一組で会計する店内注文は、人数が複数でも決済は一件になることがあります。持帰り注文も、複数の商品を一度に買う一件と、商品の個数を区別します。計画の「人」と「注文件数」に実績のどの数字を対応させるかを先に決めましょう。

店内売上には店内の延べ人数と客単価、持帰りには専用注文の件数と注文単価を使うと、本稿の表へ戻せます。売上が増えたときに、人数が増えたのか、注文額が変わったのかを分けられます。決済方法ごとの入金を整理する際も、売上の区分とカード等の回収方法を別に扱えば、同じ売上を二つの表で重ねずに済みます。

売上の計算を、毎月の返済に使えるお金へつなぐ

仮定の月商1,366,000円ができたら、個人事業としての支払いを重ねます。次の例は売上代金を同じ月に全額回収し、食材・包材等の売上連動の支払いを売上の30%と置いた資金配分です。業界の標準原価率を示すものではありません。

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月の資金配分 仮定額
売上代金の入金 1,366,000円
売上連動の支払い(30%) 409,800円
家賃・従業員給与等・その他 620,000円
営業の支払い後に残る額 336,200円
店主の生活費へ回す額 200,000円
税金・社会保険に備える額 60,000円
設備修理・更新に備える額 40,000円
新しい返済前の配分上の余力 36,200円
借入返済(元金50,000円+利息10,000円の仮定) 60,000円
配分後の過不足 マイナス23,800円

売上だけを見ると店の計画がまとまっていても、この例では予定する返済まで配分すると不足します。生活費や税金等の確保額は損益上の経費を確定したものではなく、返済に使わず残すお金です。減価償却は現金支払いと分け、借入元金は口座から出るお金として加えています。

設備投資の範囲、借入額と返済条件、家賃や人員の計画を見直す出発点になります。高い回転数を置けば解決するとは限らないので、店の特徴を保ちながら現実的に変えられる項目を選びましょう。

休日に思ったほど入れない場合も比べる

同じ例で、休日の店内客数を44人から32人に下げると、店内売上は134,400円減り、月商は1,231,600円です。持帰りや平日の条件を同じに置き、売上連動の支払いも30%として減らすと、返済を含む配分後の不足は117,880円になります。

この比較では、どの前提が変わると借入後の資金へ影響するかを見ています。実際にはスタッフの配置、商品構成、入金待ち、追加の設備購入でも結果が変わります。通常月の平均だけでなく、開店直後や混雑が一部の時間に集中する月も置いてみると、融資の資料に添える説明が具体的になります。

席数、営業時間、注文の組合せ、滞在の観察メモをそろえると、融資の面談でも数字を置いた理由を話しやすくなります。物件を決める前の仮定なら、その条件が変わったときに売上と返済をどこから計算し直すかもメモしておきましょう。

残す資金は、返済後の配分から確かめる

本稿の例では、営業の支払い後に336,200円残っていても、家計、税金等、設備のための配分を置くと、新しい返済前の余力は36,200円です。店の営業だけの表と、店主が生活しながら返済する表では、見ている範囲が変わります。個人経営なら、この二つを分けて作ると数字の違いを説明できます。

税金や社会保険に備える60,000円、設備に備える40,000円は、実際に毎月その額を支払うという意味ではありません。返済へ使わず確保する仮定額です。営業が始まる前でも、何を後の支払いへ残す計画かを一つずつ書いておけば、単なる口座残高と区別できます。

店主が給与の仕事を続ける計画など、家計へ別の収入がある場合は、その金額と、カフェを営む時間を合わせて見ます。家計の負担が軽くなる案でも、店の営業時間や人員が変わるなら、売上と給与の前提も見直します。別収入を足すことだけで数字を整えるより、実際に続けられる働き方が資料へ反映されているかを確認します。

法人で営む場合は、個人の生活費を営業支払い後へそのまま置くのではなく、役員報酬等を含む会社の支払いを整理します。会社に残る資金と店主の手取りを分け、同じ家計費を二か所へ入れないようにします。どの主体の表かを最初に示すことが、融資の数字を説明する土台になります。

席数と滞在時間のシートを記入する

まず、採用する客席の配置と総席数を記入します。図面が複数あるなら、どの版の配置を使うかも示します。相席をするか、一人客が大きなテーブルを使うかなど、人数を受け入れる条件は席数の横へ添えます。まだ配置が未定なら、候補ごとの表を分け、都合のよい数字を一つの案へ混ぜないようにします。

次に、営業する時間と、席を使える時間を分けて記入します。開店していても注文や来店が少ない時間、提供する商品が限られる時間があるなら、その状態を添えます。全営業時間を連続して使う理論表と、来店が集中する時間の表を比べると、必要な追加観察が分かります。

滞在時間は、注文から退店までのどこを含むかを決めます。片付けや次のお客様を案内する準備が別なら、その分も一回の利用時間へ加えます。既存店の記録が使える方は実績を取り出し、開業前で記録がない方は短い場合と長い場合の仮定を作ります。仮定である印と、確認する予定を残してください。

客数の欄には、平日と休日の延べ人数を置きます。回転数から計算した人数でも構いませんが、人数の根拠と、席時間の容量の比較を別の欄へ書きます。必要な席・分が大きい場合は、どの時間帯に何人を案内するかを具体的にし、総営業時間だけで人数を割り切らないようにします。

客単価と営業日数を加えたら、店内売上を計算します。その後に持帰り専用の注文件数と単価を足します。合計へ入れる注文の集合を分けた後に、材料、包装、給与、家賃、その他の支払いを置きます。店内と持帰りに共通する材料や人員は、総額の表と追加案の表のどちらで扱ったかをそろえます。

最後に、生活費等の配分と返済元金・利息を加えます。席数を減らす案、滞在が長い案、休日客数が少ない案では、動く売上と支払いだけを変更します。全項目を同じ率で小さくするより、家賃や固定の人員が変わらない場合も比較すると、調整が必要な箇所が見えます。

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シートを埋める順番 書くもの 確認したい対応
1 採用図面、席数、席の使い方 同じ配置を売上計算に使っているか
2 営業時間、利用時間、準備時間 一回の席利用に必要な時間を含むか
3 平日・休日の人数と単価 需要の根拠と時間容量を区別できるか
4 専用持帰り注文 店内と重ねず、作業と支払いを含むか
5 配分と返済 元金・利息・家計等を分けたか
6 別条件の比較 何を変更して何を据え置いたか

表の計算が合った後は、言葉でも同じ営業を説明してみましょう。長く過ごせる店なのに短時間利用の客数を置いていないか、持帰りを増やす計画なのに受渡しや人員の仕事が増えていないかを見ます。数字と営業の場面を行き来することが、このシートの使い方です。

店の状況に合わせて、見直す案を選ぶ

長い滞在を中心にしたい方は、滞在を短くする案だけでなく、予定客数、注文の組合せ、席の配置を比べます。ゆっくり過ごせる価値と、それを支える家賃や人員の負担が同じ計画になっているかを見ます。客単価の引上げを考える場合も、実際に選ばれる商品と注文量へ戻して説明します。

平日が弱いと見込む方は、平日の客数を休日と同じ回転へ近づける前に、主な来店場面を確かめます。昼の食事、仕事前後、近隣の利用など、どこへ需要を置くかで商品と営業時間が変わります。平日を作る施策に費用や作業が必要なら、売上だけでなく支払いも同じ案へ加えます。

休日の集中が課題の方は、営業全体の理論値と、混む時間の配置を別に見ます。席に案内する順番、注文と提供の動き、持帰りの受渡しが重なる場面を整理します。待ち時間を減らす案なら、どの作業を変え、それで費用や設備が増えるかを確認してから返済の表へ戻します。

小さな店で持帰りを中心に追加したい方は、専用注文をどこから見込むかと、一件増えると何が増えるかを確かめます。材料、包装、決済、作業の予算を一組にし、追加売上の額と追加で残る額を分けます。店内で売れた商品を持帰りへ分類し直しただけなら、店全体の売上が増えた案とは扱いません。

借入条件が提示された方は、返済の仮定を実際の元金・利息・時期へ置き換えます。開店までの支払を終えた後に残る現金と、通常月・客数の少ない月の配分を比べます。席数や滞在の計画が合っていても、初期費用を払って手元資金が少なくなるなら、その状態まで確認して希望額や営業案を整理しましょう。

カフェの融資計画を整理したい方へ

新宿でカフェを開業する方で、「ゆっくり過ごせる店と返済を両立したい」「持帰りをどのくらい計画へ入れるか迷う」という場合は、予定席数、メニュー、営業時間、希望する借入額を出発点にできます。

開業融資の支援をご検討の方は、作りたいカフェの姿と、お悩みをお聞かせください。売上の計算がまだ途中でも、決まっている条件から、次に確かめる数字を整理していきましょう。

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どこから準備するか迷っている方も、お悩みをお聞かせください。


税務監修:税理士 坂根崇真

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